歯石を放置すると歯槽膿漏の原因に。その対策方法はこれ!!

歯石が口臭を悪化させる原因に!まずすべき対策は?

口臭は、年齢問わず男女共通の大きな悩みです。

自分の口が臭いかも、と思った時、それは歯石が原因の可能性があります。

鏡で自分の歯を見たとき、前歯に歯石がついていないでしょうか?もしたくさんの歯石が付いていたら、歯石からの口臭対策をしっかりとしていきましょう。

歯石はなぜ口臭の原因になるの?

口の中で歯石がたまってしまうということは、口内環境が良くないことを表します。

口の中には300~700種類の細菌が1,000億~2,000億個潜んでいます。

歯をあまり磨かない人だと4,000億~6,000億個の細菌が潜んでいます。

口の中で細菌や、細菌が作り出した老廃物が固まると歯垢になります。

歯に付いた歯垢が、唾液中のカルシウムやリンなどのミネラル成分と結合して、石のように固まってしまったものが歯石です。

歯石には歯垢がつきやすく、歯石が付いていることによって歯茎が炎症を起こし、歯周病の原因となるのです。

歯石を放置すると口臭が悪化する3つの原因!

歯に付着してしまった歯石を放置すると、どのようにして口臭が悪化していくのでしょうか。

その原因を見ていきましょう。

歯石によって歯垢がたまりやすい

歯石は、石のようにざらざらした表面をしているため、歯に歯石が付着すると、歯の表面もざらざらになってしまいます。

するとそこへさらに歯垢がつきやすくなってしまうのです。

歯石は、唾液成分と反応して作られることから、舌下腺のある上あごの奥歯の頬あたり、下顎の前歯の裏側にたまりやすくなっています。

歯石は細菌のすみかになってしまうので、細菌を繁殖させないためにも歯石は除去しなければなりません。

歯周病の原因になって口臭悪化

歯石が溜まってくると歯周病の原因となり、歯茎からの出血や歯茎の腫れなどの炎症が起こります。

歯磨きをした後などに、出血していた経験はないでしょうか?歯茎の出血は歯周病の可能性が高いです。

歯茎から出血すると血なまぐさい臭いがして、そのまま口臭になります。

歯槽膿漏になってさらに悪化

歯石が原因で歯周病になり、そのまま進行すると歯槽膿漏になります。

歯槽膿漏は歯茎から膿が出るようになってしまうので、この膿が臭いの元になって口臭となります。

膿は、白血球や細菌の死骸なので、強烈に臭いのです。

スッキリ除去!歯垢・歯石が口臭の原因となる3つの理由と対策法! 歯垢や歯石が口臭の原因となる3つの理由と対策法!

歯石が口臭の原因の場合すべき対策は歯医者での除去!

日ごろ歯磨きをしていても、歯に付着してしまった歯石は自分で取ることは出来ません。

歯周病や歯槽膿漏になる前に、早めに歯医者に行って歯石を取ってもらい、歯石ごと細菌を除去してもらいましょう。

スケーリング

まず歯科でレントゲン検査をして、歯と歯茎の状態を見ていきます。

歯と歯茎の境目よりも少し上に付着した歯石は、歯医者さんでスケーリングという手法で取り除きます。

歯茎の上に付いた柔らかい歯石は、超音波スケーラーを超音波の振動で歯石を砕いて水で洗い流して除去します。

超音波スケーラーと併用して、ハンドスケーラーを使用します。

ハンドスケーラーは先端に歯の付いた細い器具で、歯石をカリカリ削り落とします。

ネットでこのハンドスケーラーが販売されていますが、歯科についての知識のない人がスケーラーを使って歯石を落とすことはとても危険なので絶対にNGです。

スケーリングをしたあとは研磨なども必要になってきますので、スケーリングは必ず歯医者さんで受けましょう。

スケーリングの頻度は1~3か月に1回が目安ですが、歯石がつきやすいかどうかは個人差にもよります。

自分に合った頻度でスケーリングを受けるようにしましょう。

スケーリングとは。痛さや保険、費用について

PMTC

歯医者さんで歯石除去を行った後、PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)と呼ばれる歯のクリーニングを行って歯石が再び付着するのを予防することが出来ます。

PMTCの専用ペーストをつけた専用器具で、プロの歯科医や歯科衛生士が高度な技術で、歯石になってしまう前の歯垢を傷みなく除去してくれます。

歯磨きやデンタルフロスを使っても、どうしても限界がある口内のセルフケアに、PMTCで完全なクリーニングを実施することでが完璧な口内環境を作ることが出来るのです。

PMTCの手順
  1. 歯垢(プラーク)の染め出し
  2. 歯の表面の清掃・研磨
  3. 口の中の洗浄・歯周ポケットの洗浄
  4. フッ素化合物の塗布

PMTCをすることで、歯磨きでは落としきれない、歯に付着して成熟してしまった歯垢も、そこに付着した細菌ごと落とすことが出来ます。

PMTCは保険適用外なのですが、このクリーニング技法は歯石予防と虫歯予防と口臭予防にとても効果的です。

値段は歯科によってばらつきがありますが、5,000~20,000円となっています。

価格より歯科スタッフの腕重視で選ぶと良いでしょう。

SRP

歯周ポケットの中の歯石除去はSRPと呼ばれ、歯科で治療しながら歯石を除去していきます。

SRPとはスケーリング&ループトレーニングの略で、歯周病治療の1つです。

歯周ポケットの中の歯石を、ループトレーニングという手法で取り除き、歯の根っこの部分をきれいに平らにしてしまい、歯石が再び付着するのを予防します。

歯周ポケットの中の汚れは、歯ブラシなどでは除去することが難しいので、歯医者さんで特別な器具を使って除去していきます。

SRPの治療費は、保険診療の場合1本180円~、保険外診療の場合3,000~10,000円程度です。

フラップ手術

歯周ポケットが6mm以上の重度の歯周病治療として、フラップ手術というのがあります。

フラップ手術とは、歯肉剥離掻把術という重度歯周病患者に行われる外科的手術です。

スケーリングやループトレーニングをしても改善されない場合に行われます。

深くなった歯周ポケットが良く見えるように歯肉を切開して、歯石や感染している組織部分を取り除き、治療で取り除けない歯石や細菌を除去します。

その後歯肉を縫合して終わりです。

フラップ手術には保険診療と自費診療があります。

保険診療の場合は1部位3,000円~。

保険外診療の場合は1~10万円と症状と進行具合により異なります。

自分でできる日々の歯石予防と対策

歯石予防のためには、まず歯垢を歯に残さないことが必須です。

日ごろからきちんとケアをして歯垢をしっかり洗浄していきましょう。

歯垢を残さないためには、自分に合った歯ブラシを使うことも大切です。

歯ブラシ選びのポイントとしては、歯ブラシヘッドの長さは上の前歯2本分の長さが目安です。

歯ブラシの毛の硬さは、健康な歯茎の人はふつう・かため、歯茎の腫れや出血がある場合はやわらかめを選びましょう。

どうしても上手に磨けない人は、電動歯ブラシも利用しましょう。

歯石取りは痛い?自分で歯石を取る方法とメリット・デメリット

デンタルフロスを使う

歯ブラシだけでは、歯と歯の間に溜まった食べかすは完全に落としきれません。

歯ブラシで磨いた後にデンタルフロスを併用することで、歯の間にたまった汚れや歯垢を落とすことが出来ます。

歯に歯垢が付いて48時間経過すると、歯石になってしまいます。

その前にきちんと歯ブラシとデンタルフロスで歯垢を洗浄していきましょう。

正しいデンタルフロスにやり方について。頻度やタイミングなど。

歯石がつきにくい歯磨き粉を使う

日々の歯磨きをするときも、歯石がつきにくい歯磨き粉を使うことはとても大切です。

ドラッグストアで1個200円の歯磨き粉を使うより、少し高価でも歯石が付着しにくい歯磨き粉を使うことは、歯石予防にも口臭予防にもとても効果的です。

歯垢を落としてくれる歯磨き粉
以下の歯磨き粉は歯垢をしっかり落としてくれるので、歯石がつきにくくなります。

アバンビーズ:80g/1,260円

乳酸菌配合なので歯垢がおちやすい。

クリーンデンタル:100g/1,764円

歯茎が引き締まり汚れが落ちて歯がつるつるに。

アパガードロイヤル:135g/3,150円

歯垢をしっかりと除去し、すっきりとした口内に。

歯石が口臭を悪化させる原因に!

歯に歯石が付着すると口臭が発生してしまうのは、歯石がさらに歯垢を付着させてしまうからです。

細菌の塊である歯垢は、だんだん発酵してガスを発するので口臭となってしまいます。

また、歯石が溜まると歯周病に進行しやすくなり、歯周病も口臭の原因となります。

歯石は自力では落とせないので、歯医者さんでしっかり除去してもらいましょう。

ホームケアとしては、きちんと歯垢を落とす歯磨きを徹底して、歯石による不快な口臭を防ぎましょう。