歯医者さんで耳にするスケーリングという言葉、スケーリングって何だろう?と思いますよね。
スケーリングとは、歯石を取る施術のことです。
歯石は口臭の原因にもなるので、歯石を取って歯を綺麗にしたいと思う人は多いはず。
実はスケーリングには保険適用と保険適用外の自由診療の2つの方法があります。
スケーリングって痛い?という疑問から、最近話題の自由診療での歯のケアについてまで詳しく説明していきますね。
目次
スケーリングとは
歯に付着した歯石を取って、歯を綺麗にしていくのがスケーリング(歯石除去)です。
スケーリングは歯医者さんでしないと綺麗にはできません。
スケーリングを自宅でするためのスケーラーをインターネットなどで販売されていますが、歯石を取る技術はプロでも神経を使うものです。
スケーリングは必ず歯医者さんで受けましょう。
スケーリングをするメリット
歯石とは、歯垢が時間経過とともに石灰化して石のように固くなったものです。
歯垢はぬめぬめとした最近の塊のなのですが、歯垢が歯に付着して48時間経過すると歯石になります。
歯石はぼこぼことした軽石状で歯に付着するため、再び歯垢が付着しやすくなります。
その歯垢がまた歯石になり、歯石がどんどん大きくなって広範囲になってしまうのです。
また歯垢・歯石は口臭の原因にもなります。
歯石は歯周病の原因になります。
歯石が付着すると、歯石が歯肉を刺激することで歯肉炎になります。
歯石が歯に付着すると、体は異物が入ってきたと思い免疫防御で白血球を出します。
白血球が、歯石に棲む細菌と戦ったあと膿となるのですが、これが口臭の原因にもなります。
このように、歯石は最近の温床にもなり、歯周病の原因となってしまいますので、スケーリングで歯石を取り除くことは、歯垢がたまりにくくなるので口臭もなくなり、歯周病の予防になるのです。
スケーリングに使う器具はスケーラー
スケーリングは、ハンドスケーラーや超音波スケーラーという歯科専門の器具を使って歯石を除去します。
ハンドスケーラーは、先端に歯の付いた器具で、角度が違う数種類を使い分けて歯石を削り落とします。
超音波スケーラーは、超音波振動で歯石を砕いてから水で洗い流して除去します。
スケーリングにかかる費用について
スケーリングは保険診療と自費で受ける自由診療があります。
どちらを選ぶかは目的別で違いますが、最近では自費で歯のスケーリングを受ける人も増えてきました。
スケーリングの保険について
保険診療でスケーリングをする場合は、いろいろな制限があります。
そもそも保険診療というのは病気の治癒が目的で適応されるものなので、予防歯科のみでは保険診療は適用されません。
歯周病の治療に必要な歯石クリーニングの施術、という名目で歯石のスケーリングを行います。
施術前にはレントゲン撮影、虫歯・歯周病検査を経て歯石クリーニングになります。
1度のスケーリングでは終わらず、2~6回の通院で歯石を全て取ることが出来ます。
保険適用内でスケーリングした場合
保険診療でスケーリングを受ける場合、3割負担の人の場合、初診で3,400~4,400円程度、2回目以降は590円、月をまたぐと1,400円となりますです。
代金には初診料、レントゲン撮影、各種検査料などが含まれています。
自費でスケーリングした場合
自費で歯石スケーリングをする場合は、保険診療のような制限がなく、サービスの部分でも歯医者の個性が出てきます。
患者のニーズや歯の状態によってプランを設定できるので、値段の幅も5,000~30,000円と幅広いです。
自由診療の場合は、予防歯科・審美歯科の観点からもスケーリングを受けることが出来ます。
歯のステイン着色、ヤニ汚れなども自由診療なら徹底的に落としてケアしてくれます。
制限がないので、1回の施術に1時間以上取ってくれる歯医者もあるので、口コミや評判も参考にしながら自分のニーズに合った歯医者さんでスケーリングを受けましょう。
自費でスケーリングを受けた場合は、スケーリングの他にオプションでPMTC(ProfessionalMechanicalToothCleaning)と呼ばれる歯科のプロスタッフが専門の器具を使ってする歯のトータル清掃と研磨を受けることもオススメです。
スケーリングの痛さについて
スケーリングをする時、気になるのは歯石の除去は痛みが伴うのかどうかです。
スケーリングをしている時、知覚過敏がある人は痛みやしみる感覚が出てくる場合もあります。
これは、歯茎が下がってしまうと歯の根っこ部分が露出してしまいます。
歯の根っこの部分には表面のエナメル質がないので痛みを感じるのです。
また歯周病が進行して歯周ポケットの治療をするときや、歯石が溜まりに溜まっている人は、久しぶりのスケーリングの時に痛みを伴うこともあります。
また自由診療の場合は痛みを少なくすることも考慮してクリーニングしてくれますが、保険診療の場合は治療目的なので、痛みを伴う場合も多いです。
スケーリングの頻度について
歯石は一度スケーリングで綺麗にしても、またすぐに付着していきます。
スケーリングは定期的に行うことで、美しい口内環境を保つことが出来ます。
理想のスケーリング頻度は1か月~3か月に1度のペースです。
予防歯科の観点からも歯科検診を兼ねて自分に合ったスケーリングのペースを決めていきましょう。
歯石が付きやすい人は、スケーリング間隔を短めにしてケアしてください。
自宅でできる歯石の対策
どんなに気を付けていても、日常生活の中で食事を通して歯石はどうしても付着してしまいます。
歯周病予防にも欠かせないスケーリング。
自分でも入念な予防ケアをすることで歯石対策をきちんとしてみましょう。
入念な歯磨き
歯石を付きにくくするには、正しい入念な歯磨きをしましょう。
歯ブラシは前歯2本分くらいのブラシの大きさのものを選び、硬さはやふつう~硬めの歯ブラシを選びます。
歯磨き粉はつけすぎずに、歯ブラシの3分の1くらいの量を出し、1~2本ずつ細かく磨いていきます。
歯と歯茎の境目もしっかり磨きましょう。
歯間ブラシやデンタルフロスによる歯間の掃除
歯磨きは、歯ブラシだけでなく歯間ブラシやデンタルフロスも併用しながら、歯と歯の間に溜まった歯垢を落としていきます。
歯のトラブルは、歯と歯の間から始まります。
歯ブラシだけでは歯垢除去率は60%ですが、歯間ブラシやデンタルフロスを併用することで、歯垢除去率が80%以上にも上昇します。
予防歯科先進国のスウェーデンでは、歯間ブラシとデンタルフロスは国民の必須アイテムです。
日本でも歯医者関係者はほとんどの人が使用しています。
日常的に歯間ブラシやデンタルフロスを使いながら、歯石の原因になる歯垢をしっかり除去していきましょう。
口臭対策はスケーリングとセルフケアが大事
口臭対策は、歯石を取り除くスケーリングと、歯石を溜めないようなセルフケアが大切です。
基本は日々の歯磨きを丁寧にしてしっかり食べカスや歯垢を除去することですが、どうしても落としきれない歯垢は蓄積されていきます。
定期的な歯石クリーニングで、プロの手によるスケーリングをしてもらい口臭予防をしながら清潔な口内環境を整えていきましょう。
また口臭対策としては、口臭対策サプリメントを服用することもオススメです。
口臭対策サプリメントは、口臭の原因そのものに効くように作られていますので効果が速いです。
至近距離での会話が口臭を気にして苦手な人は、口臭サプリメントも積極的に利用しながら、口臭を気にせず円滑なコミュニケーションが図れるようにしていきましょう。