風邪をひいた時などに昔からあるうがい薬として有名なイソジン。
このイソジンでうがいをすると口臭ケアが出来るという噂があります。
しかしイソジンはあくまでうがい専用の商品なので、外から入ってくるウイルスや雑菌などの殺菌は出来るのですが、歯周病や虫歯が原因の口臭や、内臓が原因で起こる口臭などには効果がありません。
また間違えた使い方をすると、イソジンで逆に口臭が強まることもあるので、口臭対策としてはイソジンではなく口臭対策専用のものを使う必要があります。
ではイソジンとはどのような効果があるのでしょう?
目次
イソジンでをうがいをすると口臭対策ができる?
イソジンでケアできる口臭としては、空気中の雑菌による口臭です。
イソジンの成分であるポビドンヨードは、空気中の幅広いウイルス、細菌、真菌に対して殺菌作用を発揮します。
イソジンでうがいをすると、口腔内の洗浄プラス、口内や喉に侵入してきた雑菌を殺菌・消毒してくれるので、雑菌が原因で起こる口臭を除去することは出来ます。
イソジンの一般的な効果と使い方
イソジンとは一般的には風邪の予防のためのうがい薬です。
イソジンの成分であるポビドンヨードは
口内やのどに付着した風邪のウイルスを殺菌することが出来るので、風邪予防に効果があるとされています。
口臭対策に!ニオイの原因になる膿栓に効果的
※膿栓は口腔内を清潔に保つことや、うがいが効果的な為
風邪や副鼻腔炎が原因で起こる膿栓は、口臭の原因にもなります。
扁桃からは外部から侵入してきたウイルスや細菌と戦うために粘液が分泌されています。
この粘液と、細菌の死骸が固まって出来たものが膿栓です。
膿栓が出来やすいということは、喉に細菌やウイルスが付着しやすいということです。
この細菌やウイルスを殺菌・消毒するのにイソジンでうがいをすることは、口腔内を雑菌から守り清潔に保つことが出来るため効果的です。
イソジンでの消臭効果は一時的。
またケアできない口臭もあります
イソジンでうがいをした時、雑菌が原因の口臭でもなんで時間でも口臭を抑えることは出来ず、消臭効果は一時的です。
人によっては30分~40分程度と短めです。
それ以降はかえって口臭がきつくなってしまう場合もあります。
またイソジンではケアできない口臭の方が多いので注意が必要です。
虫歯や歯周病が原因の口臭
虫歯や歯周病が原因で起こる口臭は、イソジンではケアできません。
歯周病は歯垢が歯石になり症状が進行していく病気です。
歯垢には無数の細菌が潜んでヌメヌメとした塊になっていて、イソジンでうがいをする程度ではとても除去できません。
歯垢を落とすには、歯ブラシ、デンタルフロス、歯間ブラシをしっかり使ったり、歯医者さんで歯石クリーニングをしてきちんと落としていかねば口臭対策は出来ません。
虫歯は、虫歯菌であるミュータンス菌が原因で起こる症状ですが、ミュータンス菌は歯垢にも潜んでいるため、イソジンでは虫歯が原因の口臭対策は難しいのです。
内臓の異常からくる口臭
イソジンでは、内臓の不調や異常が原因の口臭対策は出来ません。
内臓が原因の口臭は、内臓の不調を治さないと改善することは出来ないのです。
例えば胃の不調が原因で起こる口臭は、胃が不調になることで消化不良を起こし、胃に残った食べ物が発酵して悪臭を発し、悪臭が胃壁から血液に取り込まれて全身を巡り肺に達して口臭となります。
他にも肝臓が弱った時や、腸内環境が不調で起こる口臭も、体内で発生するガスが全身を巡り口臭の原因となるので、弱っている内臓へ適切な処置をすることが重要です。
歯の隙間の磨き残しや舌苔からくる口臭
食事をすると歯と歯の間の隙間に食べカスが付着します。
食べカスや歯磨きでの磨き残しの部分、食べカスや細菌が混ざって舌に付着した舌苔から起こる口臭にも、イソジンでは効き目がありません。
口内に残った食べカスなどが原因で起こる口臭は、食べカスを歯磨きなど物理的な処置で取り除かねば落ちることはありません。
歯と歯の間には歯垢が付着しやすいですが、歯垢には無数の細菌や病原菌が集まっているので、適切なケアをすることが重要です。
イソジンの使いすぎで起こる可能性があるリスク
風邪予防や細菌の殺菌のために、とイソジンを常用しすぎると、かえって逆効果になってしまったり、副作用を起こしてしまうリスクもあるのです。
イソジンを使う際に注意することをお伝えします。
ヨードによる甲状腺機能の低下
イソジンの成分はポピドンヨードであるため、ヨード(ヨウ素)が含まれています。
ヨード系のうがい薬は、喉についた雑菌を殺菌してくれますが、何度もうがいをしているうちに粘膜からヨードが吸収されて、イソジンを飲んでいなくても体内にヨードが取り込まれていきます。
健康体であれば一時的にヨードが吸収されても排出できるのですが、免疫力が弱っていたり、慢性的にヨードが吸収され続けると排出が追い付かなくなり、甲状腺の機能が弱まるという副作用もあります。
日常的に使い続ける時は注意が必要です。
甲状腺機能の低下としては、脈が速い、心臓がどきどきする、手の震え、汗をかきやすい、まぶたがはれぼったくなる、いつも眠い、物覚えが悪くなる、前頸部が腫れる、疲れやすいなどが出てきます。
口内が乾燥して口臭が発生
イソジンにはエタノールというアルコール成分が含まれていて、エタノールは口内の水分と共に蒸発するしていきます。
このため口内の水分が奪われ乾燥します。
そのため、うがいをし過ぎるとかえって口内が乾燥することもあります。
口内が乾燥すると、唾液の分泌量が減少してしまうので細菌が発生しやすくなり、細菌が発する悪臭ガスで口臭がしてしまうのです。
しっかりゆすがないと歯に色素沈着する可能性も
イソジンは、付着したところが茶色に変色してしまいます。
歯は唾液により日々再石灰化という修復をされています。
イソジンでうがいをし続けると、この再石灰化の段階でヨウ素の色素が取り込まれてしまい歯が着色します。
そのため常用すると歯が色素沈着で茶色になってしまうのです。
一般的なマウスウォッシュとイソジンとの効果の違いは?
イソジンの特徴は口内や喉に付着した雑菌を殺菌してくれることです。
一般的なマウスウォッシュは口腔内の洗浄や口臭除去を目的にしています。
口臭ケアとして気を付けなければならないのは、マウスウォッシュなら何でも効果が出るというわけではないことです。
マウスウォッシュの成分は商品ごとに異なりますが、歯垢を落として歯周病予防をしたい、口臭対策をしたい、など自分の症状に合わせたマウスウォッシュを選ぶとより効果的です。
イソジンのようにエタノールが強すぎるマウスウォッシュだと、口臭対策としての効果よりも、かえって口内が乾燥することもありますので注意しましょう。
イソジンは喉の洗浄と殺菌がメイン
イソジンは、あくまでも風邪をひかないようにするために咽頭、喉についたウイルスや雑菌を消毒、殺菌することがメインです。
外出から帰った時などイソジンでうがいをすることは、風邪予防には効果的ですが、日常の口臭を予防するのに使うのであれば、イソジンは目的が違うため効果は出にくいでしょう。
マウスウォッシュは口腔内の汚れを落としてくれる
マウスウォッシュは、口腔内の汚れを落として、口内を清潔に保ち口内環境を整えてくれます。
マウスウォッシュには口臭予防のマウスウォッシュ、虫歯予防のマウスウォッシュ、歯周病予防のマウスウォッシュと商品別に使い方も違いいますが、天然由来の物を選ぶとうがいをしたあともスッキリして副作用も少なく、快適に口内を清潔に保つことが出来ます。
イソジンうがいは爽やかにならない…独特な匂いがある
イソジンは独特な臭いと味がするため、苦手な人も多いです。
イソジンでうがいをすると、殺菌効果はあっても口内が爽やかにはなりません。
また時間経過によっては、口臭がきつくなる場合もありますので、口臭予防の目的としては不向きです。
口臭対策をするなら歯垢を落とさないと意味がない
口臭対策をするには、口内の歯垢を落とさないと意味がありません。
歯垢は細菌の塊であり、細菌がタンパク質を分解する時に、メチルメルカプタン、硫化水素などの悪臭ガスを発するために口臭が発生します。
食事をしたあとの食べカスなどに含まれるタンパク質も、細菌がエサにして悪臭ガスを作り出すため、口内のタンパク質をしっかり除去しないと口臭はなくならないのです。
一般的に市販されているマウスウォッシュにはタンパク質まで落とせるものは少ないですが、タンパク質を落とせるマウスウォッシュもあるのです。
同じ手間なら、たんぱく質も落としてくれるマウスウォッシュがおすすめ!
口臭対策で使うマウスウォッシュ、同じ手間ならタンパク質を落としてくれるマウスウォッシュの方が断然オススメです。
マウスウォッシュを口に含んでくちゅくちゅとするだけで、口内に残っているタンパク質をごっそり絡め取り除去してくれるので、うがい後は口内がすっきりします。
口内のタンパク質がなくなるごとに爽快感を感じ、口臭も除去できます。
タンパク質も落としてくれるマウスウォッシュを使ってうがいをして、口内のタンパク質を除去して口内環境を整えて口臭とさよならしましょう。