私たち人間の体は65%がお水で出来ています。
体内に水分が減少し始めると、体のあらゆる場所に影響が出て代謝が悪くなってしまいます。
体内の水分が減少すると、口臭もし始めるのです。
水分不足が口臭の原因になるのは、なぜなのでしょうか?
目次
水分不足が口臭の原因になる理由
私たちの口の中にはたくさんの細菌が棲んでいますが、唾液の抗菌・殺菌作用により洗浄されています。
しかし、体内の水分が減少すると、唾液の量も減ってしまうのです。
睡眠中は唾液の量が減少するので、朝起きたときは口の中がぱさぱさに乾いている、という経験をしたことがないでしょうか?
これは寝ている間に体内が水分不足になっているからです。
水分が不足すると唾液が減少し口臭の原因に
唾液の成分は99.5%が水分です。
水分は、唾液を作るのに欠かせません。
体内の水分量が減少すると、唾液の分泌量にも影響があるので、口内の唾液が減少してしまうのです。
口の中が乾燥すると、唾液の抗菌・殺菌作用が低下してしまいます。
すると細菌が繁殖して、硫黄化合物・硫化水素・メチルメルカプタン・ジメチルサルファイドなどの悪臭ガスを発します。
これらが口臭の原因になってしまいます。
唾液は抗菌作用だけでなく、消化作用・粘膜保護作用・口内の中性作用などさまざまな働きをしてくれています。
体にとって必要不可欠な唾液は、体内の水分量に大きく関わっています。
水分が不足しすぎると内臓、腸内環境にも影響が
水分が不足すると、体内にも悪影響が起こります。
特に水分不足は、腸内環境の悪化につながります。
便秘に悩む人のほとんどは水分摂取量が不足していることが原因です。
私たちは食べ物を摂取した後、胃と小腸で消化吸収し、その残りが大腸へ運ばれます。
大腸に到着した食べ物は、腸管を通るうちに腸壁から水分を吸収されて、直腸に届くときには固形物になって排便されるのです。
しかし、体内の水分が不足すると腸の動きが悪くなり、便の水分量も減ってしまいます。
このため便が硬くなり排便しづらくなるので、便秘を引き起こしてしまいます。
便秘症の人は体内に長く便が留まるため、便が発酵してしまい悪臭ガスを発します。
そのガスは腸壁から血液に取り込まれて体内を巡り、肺に達して気化され呼吸となり、口臭の原因になってしまうのです。
水分は意識的に摂取しないと、なかなか必要量の水分を摂取することは難しいです。
喉が渇いていなくても、こまめに少量ずつ水分を補給するようにしましょう。
喉が渇いた、という自覚がある時は、体内はすでに水分が不足して枯渇している状態なのです。
- 朝起きたとき
- 食事の時
- お風呂に入る前
- お風呂から出た後
- 寝る前
- スポーツ時
これらのタイミングで1日に1.5L~2Lほどの量のお水を定期的に補給するようにしましょう。
また、朝起きたときも水分の補給はとても大切です。
人は寝ている間に大量の汗をかきますので、失った分の水分は補給しなければなりません。
また寝ている時は血液中の水分も減って、血中濃度が濃くなっています。
起床後は歯磨きをして、コップ1杯のお水を飲むように習慣づけましょう。
水分が不足すると唾液の減少ドライマウスに繋がります
体内の水分が不足すると唾液の分泌量が減少します。
この症状をドライマウス症(口腔乾燥症)といいます。
以下の項目に当てはまることがないでしょうか?
- 日ごろあまり水を飲まない
- 食事の時よく噛まずに食べる
- コーヒーを1日に2杯以上飲む
- 飲酒・喫煙の習慣がある
- 気が付くと口が空いている
- 口呼吸をする
- 不規則な生活をしている
- あまり人としゃべらない
- ストレスが多い
口内が乾燥すると、口内炎や口角炎にかかりやすく、口臭がきつくなってしまいます。
ドライマウス症になると、口内が乾燥するので細菌が活発に繁殖し始めます。
すると免疫力が低下して、風邪をひきやすくなります。
現代ではドライマウスの症状の人はとても多く、日本では3000万人がドライマウス症と言われています。
ドライマウス症になると、常に口の中が乾燥した状態です。
また口呼吸は、口を開けて呼吸するため口内に空気が通り、唾液が蒸発してしまいます。
すると口内は乾燥してしまうのでさらに水分不足になってしまい、ドライマウス症になってしまいます。
コーヒーやカフェインを含む物の飲み過ぎは唾液の減少に
水分補給も、水分なら何でもよいというわけではありません。
ミネラルウォーターか、ノンシュガーのスポーツドリンクが効果的です。
この時、糖分の多いジュースや、コーヒーはおすすめできません。
甘いジュースなどは糖分を多く含んでいますので、糖が口臭の原因になってしまいます。
またリラックスタイムに飲むことが多いコーヒーもカフェインが入っているため、カフェインの利尿作用によりさらに体内の水分が排出されてしまいます。
このため、ジュースやコーヒーはNGなのです。
基本的には水分補給は、お水を少量ずつこまめに飲むようにしましょう。
ガムやマッサージで唾液の分泌
唾液が減少すると、口内環境が悪化するだけでなく、体内の免疫力にも影響が出てきます。
唾液の分泌を促す方法を実践して、口内を潤わせるようにしましょう。
ガムを噛む
ガムを噛むことは唾液腺を刺激することになり、唾液の分泌を促します。
この時、甘いガムは糖分が含まれているので口臭の原因を作り出してしまうのでNGです。
ハードタイプのシュガーレスのキシリトールガムであれば、20分くらい噛み続けることが出来るのでオススメです。
ガムを噛むことで咀嚼回数を増やして、唾液の分泌を促していきましょう。
唾液腺マッサージをする
唾液の分泌量を高めるには、唾液腺のマッサージが効果的です。
耳下腺
両側の頬に、人差し指から小指まで4本の指をあてて、くるくるとマッサージします。
顎下腺
顎のエラより前の、触ると柔らかい部分から顎の下までを、親指でプッシュしながら移動します。
舌下腺
舌下は、顎の下から両手の親指で舌を持ち上げるように押し上げます。
5~10プッシュしましょう。
唾液腺マッサージは食事前に行うと、口の中が潤ってきて食事の消化や飲み込むサポートになりますのでオススメです。
唾液を出すツボを押す
口瘡点というツボは手のひらにある唾液の分泌を促すツボです。
手のひらの中指の付け根、横じわの中央にあります。
口瘡点を押したりもんだりすると良いでしょう。
また足の裏にも湧泉というツボが唾液の分泌を促すツボです。
足の裏を丸めたときに中央に出来るくぼみが湧泉のツボです。
湧泉のツボは、唾液の分泌をつかさどる自律神経に働きかけます。
唾液は、自律神経の交感神経と副交感神経の働きに大きく影響を受けます。
緊張やストレスを感じると交感神経が優勢になり、唾液の分泌量が減ってしまい明日。
リラックスした状態では副交感神経が優勢になり、唾液の分泌量も増加します。
唾液の量を増やしたいときは、自律神経に働きかける湧泉のツボを刺激しましょう。
唾液の減少の原因を断って口臭予防
口の中が渇く、口臭がする、という時は、水分不足によるドライマウス症の可能性が高いです。
唾液の働きで口内環境は良好に保たれます。
水分が唾液の材料となり、唾液が口内の細菌の活動を抑制して口臭予防になります。
口の中が十分な唾液で潤うように、水分をこまめに補給していきましょう。