睡眠不足は口臭の原因に!睡眠不足が原因になる理由

働き過ぎが多いと言われる日本人は、仕事が忙しい時や用事が立て込んでしまっている時、つい睡眠時間が短くなってしまいます。

OECD(経済協力開発機構)の調査によると、日本人は先進国の中でも2番目に睡眠時間が短いです。

でも、睡眠不足は口臭の原因にもなってしまうのです。

睡眠と口臭、一見関係がないように思えますが、実は大きく関係しているのです。

では、なぜ睡眠不足が口臭の原因になってしまうのでしょうか?

睡眠不足が口臭の原因になる二つの理由

人間は眠っている間に、日中ストレスやダメージを受けた体内を休めて、修復し回復しています。

睡眠が十分でないと、体に老廃物が溜まりやすくなったり、生活に支障が出てくることもあります。

睡眠不足は私たちが老い持っている以上に、体のさまざまな箇所のダメージに繋がります。

徹夜明けや睡眠不足が続いたりすると、胃がむかむかする、といった経験がないでしょうか?睡眠不足は、内臓にも影響が出てしまうのです。

睡眠と口臭、一見何も関係はないように思えますが、実は大きく関係しています。

その原因を見ていきましょう。

唾液が減少し口臭の原因に

睡眠不足になると、唾液が減少してしまい口の中が乾いた状態になります。

唾液には抗菌作用や自浄作用があり、私たちの体を健康に保つ重要な役割りをしています。

唾液の役割
抗菌作用
口の中で細菌が繁殖するのを抑制してくれる
自浄作用
口の中の食べカスや口内細菌を洗い流してくれる
消化作用
唾液に含まれる消化酵素により、食事に含まれるデンプンを分解して消化を助ける
保護作用
口の中の粘膜や舌を保護し、傷や口内炎などのトラブルを修復してくれる
虫歯予防
歯の表面から失われたカルシウムやリンを唾液の成分が補って修復し、歯を再石灰化する

唾液が減少すると、上記のような作用が出来にくくなる上に、口臭がしてしまうのです。

内臓の働きが悪くなり消化不良などが口臭の原因に

睡眠不足になると、内臓にも影響が出てきます。

睡眠不足によって自律神経の作用に影響が出ると、胃腸の働きが低下します。

胃の働きの低下

胃の働きが低下すると、食べ物が消化されずに長く胃に留まってしまうことになります。

胃に残った食べ物は異常発酵して悪臭を発します。

この悪臭はやがて胃壁を通り抜け血液に取り込まれて全身を巡り、肺に達して気化され呼吸となり、口臭になってしまいます。

腸の働きの低下

腸の働きが低下すると、腸内環境に乱れが出てきます。

すると腸内の悪玉菌の数が増加して、悪玉菌が悪臭ガスを発します。

また腸内環境が乱れて腸の蠕動運動が衰えてしまうと、便秘になってしまいます。

便秘になると腸内に長く老廃物がとどまってしまうので、老廃物が腸内で腐敗し悪臭ガスを発し、さらに悪玉菌が増加します。

これらの悪臭ガスが腸内に充満すると、やがて腸壁を通り抜け血液に取り込まれて全身を巡り、肺に達して気化され、口臭となってしまいます。

このように胃腸の働きが低下することで発生する口臭は体内からの口臭になるので、強烈な臭いになります。

自律神経の乱れが口臭の原因に

睡眠不足になると、自律神経の働きに乱れが出てきます。

自律神経とは、自分の意思に関係なく体の機能が働くのをコントロールしている神経です。

私たちの生命を維持するための消化・吸収などの内臓の働きや血管の流れなど、あらゆるサポートをしているのが自律神経です。

唾液の分泌量もこの自律神経がコントロールしています。

自律神経は、交感神経と副交感神経が作用しています。

交感神経は闘争神経とも言われ、競争や争い事、緊張の中で優位になります。

副交感神経は、リラックス時に優位となる神経で、内臓の働きを円滑にしたり、消化液などの分泌を促してくれます。

どちらの神経も唾液を分泌するのですが、交感神経優位の時はねばねばした粘液性の唾液を分泌するようになり、副交感神経優位の時はさらさらな唾液が分泌されます。

口内にはこのさらさらの唾液が充満していることが理想です。

さらさらの唾液は、唾液アミラーゼによる効果で消化が促進されるので、食べ物を胃腸までスムーズに運ぶことが出来ます。

睡眠不足になってこの自律神経の働きに乱れが出てくると、交感神経が優勢になり、さらさらの唾液の分泌量が低下してしまいます。

すると口内は乾燥してしまい、細菌が繁殖しやすい環境となってしまいます。

細菌が繁殖すると、細菌が発する悪臭ガスが口臭の原因になってしまうのです。

睡眠不足の原因を知り口臭を解消しよう

口臭の原因になってしまう睡眠不足を解消するためには、眠りのリズムを整えてよりよい睡眠をとることがとても重要です。

睡眠不足は口臭だけでなく体に大きなダメージがあり、そのダメージは体に蓄積されていきます。

睡眠時間は取れていますか?

人間の理想とする睡眠時間は、年齢や個人差はありますがだいたい7時間~8時間です。

ショートスリーパーの人は6時間やそれ以下でも大丈夫な人も居ます。

睡眠不足というのは個人差がありますので、あまり眠っていない日が続いて自分がつらいと思った時は睡眠不足になっている時です。

睡眠不足になると、起床して4時間もたつとあくびが出始めます。

また、おなかがすきにくくなったり、逆に食べても満腹感を感じにくかったりと、満腹中枢に影響が出てきます。

また注意力が散漫になり、いつもぼんやりしている感じになり、人と会話が成立しにくくなります。

このような症状が出て来たら、睡眠不足で口臭もしている可能性が高いです。

深い睡眠をとる為に

深い良質な睡眠をとるためには、生活習慣が重要になってきます。

また朝日をしっかり浴びる行為も体内時計がリセットされ、脳がしっかり昼間の感覚を理解し夜は眠るように促されるため、体のリズムが整います。

すると昼は起きる・夜は眠るの体のリズムが整ってきます。

自分に合った快適な寝室空間を作ることも大切です。

寝具が快適な睡眠を妨げることがないように、自分で合った寝具を選びましょう。

あまり柔らかすぎるマットレスは、寝返りが打ちづらくなります。

自分に合った適切なマットレスと枕を選ぶようにしましょう。

寝る前に食事をすると、眠りに入った後も体は消火活動をしなくてはならず、体が完全に休まることが出来ないので、眠りが浅くなってしまいます。

食べ物が消化されるまでは3時間くらいかかるので、夕食は就寝時間の3時間前までに済ませるようにすると良いでしょう。

寝る前に寝酒といってアルコールを摂取する人も居ますが、これは寝つきが良くなるだけで睡眠の質は悪くなってしまいます。

アルコールが体内で分解される時にアセトアルデヒドという毒素を発生して交感神経を刺激してしまうので、交感神経が優勢になり安眠できなくなります。

寝る前にタバコを吸うことも、たばこにより血管の収縮が起きるため、血圧が上昇して心拍数があがてしまい、体は運動時と同じような状態になります。

寝る前にはお酒とたばこは控えて、睡眠の質を上げて深い睡眠がとれるようにしていきましょう。

食生活や睡眠前の時間を見つめ直そう

心地よい眠りをするには、食生活や睡眠前の時間の過ごし方など、生活環境を見直していきましょう。

寝る時間は起きる時間によってだいたい決まっています。

起きた時間から体内時計が働き、およそ17時間後に眠くなるように睡眠ホルモンが分泌されるのです。

睡眠不足の時は、まず起きる時間を一定にするようにしてみましょう。

朝・昼・晩と1日3回食事をすることは、体のリズムを整えるのに有効です。

体のリズムが整うと、睡眠のリズムも整うようにおなってきます。

朝は軽いものでも良いので、出来るだけ何か食べるようにする、昼は12時前後にしっかりバランスが取れた食事をする、夜は睡眠前3時間までに、消化に良い食事をすることを心がけましょう。

また寝る前にスマホを見て寝る人も多いでしょうが、これはNGです。

寝る前にスマホを見ると脳が活性化してしまいます。

すると自律神経の交感神経が優勢になり覚醒してしまい、体も脳も眠る準備をしにくくなります。

布団で見るスマホは、テレビやパソコンに比べて目との距離がかなり近いのです。

寝る前のスマホは、ブラックコーヒー2杯分の覚醒作用があると言われています。

スマホのブルーライトは、メラトニンと呼ばれる睡眠ホルモンの分泌を抑えてしまい脳と目に刺激を与えてしまう可能性があるので、寝る場所にはスマホを持ち込まないようにしましょう。

寝る前にはゆっくりとお風呂に入り、リラックスできる音楽を聴きながら睡眠に備えていきましょう。

睡眠をしっかり取って口臭の原因を解消しよう

睡眠不足は、唾液の減少と、内臓の不調に影響します。

睡眠不足が原因の口臭は、しっかり睡眠をとることで改善されます。

睡眠不足は、口臭だけでなく健康に大きく関わります。

どんなに忙しい時でも12時には眠るように心がけて、一定時間の睡眠時間は確保できるようにしてください。

休日などはリラックスして、普段より長めに睡眠をとるなどの調整も効果的です。

快適な睡眠は、あらゆるダメージの防御になります。

休めるときにはしっかり休み、睡眠不足を解消して口臭を改善していきましょう。