歯磨きをしてもうがいをしても口臭が消えない、という経験はないでしょうか?口臭は、口の中に原因がある場合と、内臓に原因がある場合があります。
内臓に原因がある場合は、いくら歯磨きをしても口臭は改善されません。
では内臓に原因がある時は、体にどんな症状が出ているのでしょうか?
目次
肺自体からくる口臭の原因は病気かも?
どうも肺から口臭がしている、と感じるとき、それは病気のサインかもしれません。
肺が病気の場合は、重い症状のことが多いですので、注意しましょう。
肺化膿症(肺膿瘍)
肺化膿症(肺膿瘍)とは、肺が細菌感染して肺組織に炎症が起こり、膿が溜まってしまう症状です。
膿は白血球や細菌の死骸が集まったものです。
高熱が出たり、咳や痰が続いて吐血する、という症状が出ます。
進行すると、呼吸が苦しくなったり、体重が減ったり、チアノーゼになるなどの重篤な症状になります。
肺化膿症になっているかどうかは、レントゲンや胸部CTで診断されます。
痰の検査で肺化膿症の菌が居るかどうかもわかります。
この時の口臭は何タイプがあり、生臭い口臭・肉の腐敗臭がします。
体が肺化膿症の細菌に感染しやすい時は、免疫力が低下している時、誤嚥、糖尿病などが原因になります。
ねばねばした膿のような痰や、血痰がでます。
このような痰が出た場合は、早めに病院の受診をしましょう。
肺のカンジダ症
肺カンジダ症とは、肺がカンジダ菌に感染して肺炎を起こしてしまう病気です。
カンジダ菌とは、もともと健康な人でも口の中・皮膚・消化器官などに常にいる常在菌ですが、免疫力が落ちている時や、免疫不全の時には、体内のバランスが崩れて、カンジダ菌が増殖する場合があります。
また抗生物質やステロイドを長期投与していると、体内の菌のバランスが崩れて、カンジダ菌が増殖する場合があります。
健康な人がカンジダ菌が増殖したときにも食い止める力が残っているのですが、かなり免疫力が落ちて体が弱っていると、カンジダ菌が肺に到達してしまい、肺のカンジダ症になってしまいます。
この場合の口臭は、生臭い口臭、肉の腐ったような腐敗臭がします。
肺腫瘍・肺がん
肺腫瘍や肺がんは、上皮細胞由来の肺に発生する腫瘍で、良性と悪性があります。
肺がんは、欧米ではがんの中でも最も脂肪率が高く、日本でも男女ともに肺がんでの死亡率は増加傾向にあります。
肺がんの原因は、やはり喫煙です。
受動喫煙もリスクを上げます。
この場合の口臭も、肉が腐ったような腐敗臭がします。
内臓の不調が原因で悪臭物質が肺から臭う!
口臭の原因が内臓にある事も多いです。
普段から調子があまり良くないと感じる内臓はありませんか?
胃の不調
胃はデリケートな臓器ですので、さまざまな外的・内的要因に影響を受けます。
以下は胃にダメージを与える行為です。
以下の内容にいくつあてはまるでしょうか?
- 脂っこい食事が多い
- お酒をよく飲む
- いつも満腹まで食べてしまう
- 運動不足
- 睡眠不足
これらを続けていると、胃は消化不良を起こし、消化しきれなかった食べ物が胃の中に残り発酵して悪臭ガスを発します。
悪臭ガスは胃壁を通り血液に取り込まれて全身を巡り、肺に達して気化され、口臭となってしまいます。
胃の不調による口臭は、胃の元気を取り戻さなければ改善されません。
胃の不調がある人は要注意!ピロリ菌と口臭の関係性ストレスを溜めないこと
胃は精神的な要因にも大きく影響を受けます。
胃は自律神経によって作用してしています。
ストレスや悩み事が長く続くと自律神経に乱れが生じて、胃が消化不良を起こしやすくなるのです。
ストレスはため込まないよう上手に解消していきましょう。
ストレスが原因の口臭を和らげる5つの対策法暴飲暴食を控えること
暴飲暴食をすることは、胃に大きな負担がかかってしまいます。
1度に大量の食事をすると、胃で消化しきれずに食べ物が胃に残ってしまいます。
胃に残った食べ物は発酵して悪臭ガスを発し、胃壁を通り血液に取り込まれて全身を巡り、肺に達して気化され口臭の原因となってしまいます。
食事はビタミンなども上手に摂取しながら、バランスよく腹八分目で食べるようにしましょう。
お酒を飲み過ぎないこと
アルコールは、胃粘膜を刺激するので胃酸が出やすくなります。
大量にお酒を飲むと、大量に胃酸が分泌され胃壁と胃粘膜を荒らしてしまいます。
特に、空腹時の飲酒は胃に大きな刺激を与えるので、飲酒前には必ず食事をしましょう。
アルコール・お酒が口臭を悪化させる6つの原因と対策を徹底解説適度な運動をすること
適度な運動はストレス解消になります。
過度な筋トレや運動をすると、逆に体にストレスがかかってしまいますので、ウォーキングやジョギングなど、自分のペースに合った運動を続けていけるようにしましょう。
ゆっくりと睡眠をとること
勉強や仕事で日々忙しい人は、睡眠不足になりがちです。
しかし、睡眠不足はストレスだけでなく、万病のもとにつながる可能性がありますので、忙しくても夜12時には眠るようにして朝は6時くらいまで寝るようにしましょう。
いつもうたた寝しかしていない、慢性の睡眠不足の人は、生活習慣を改善することが大切です。
ピロリ菌が居る場合は除去すること
食生活も改善してストレスもかかっていないのに胃の不調が続くという人は、ピロリ菌が胃の中にいる可能性があります。
ピロリ菌は胃の中にいる菌で、現代では日本人の50%の人が保菌していると言われています。
ピロリ菌は胃炎・胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃がんなどの胃の病気を引き起こす可能性があるので、早めに除去することが大切です。
ピロリ菌は胃の中の強い酸性状態でも生きていけるので、病院を受診し、胃カメラ後に除去の薬を服用する等の治療が必要です。
腸の不調
口から遠い腸がなぜ?と思いますが、腸の不調も口臭の原因になってしまいます。
腸には善玉菌と悪玉菌が潜んでいて、腸内環境が悪化すると悪玉菌が増加します。
悪玉菌は腐敗臭のガスを発生させるので、腸内にそのガスが充満してしまいます。
やがてそのガスは腸壁を通り血液に取り込まれて全身を巡り、肺に達し気化され口臭となります。
便秘症の人は悪玉菌が多くなっていますので、口臭もきつくなるのです。
以下の項目にいくつ当てはまるでしょうか?
- 食生活が乱れがちである
- 肉中心の食事をしている
- おなかを締め付ける服装をすることが多い
- ストレスが多い
- 運動不足
これらに当てはまることが多い人は、腸内環境が乱れている可能性があります。
腸内環境を改善していくには、以下のような方法を実践しましょう。
毎日ヨーグルトを食べる
ヨーグルトは腸内の善玉菌を増やすのに効果的な食べ物です。
その時一緒にはちみつを食べると、はちみつのオリゴ糖が善玉菌のエサになるので、善玉菌が増えやすくなります。
※厚生労働省の指導により、はちみつは1歳未満の赤ちゃんが食べると、乳児ボツリヌス症にかかるおそれがありますので、1歳未満の赤ちゃんにははちみつを与えないようにしましょう。
納豆・味噌・キムチなども発酵食品を食べる
発酵食品も善玉菌を増やすのに効果的な食べ物です。
積極的に食事に取り入れましょう。
バランスの良い食事をする
肉だけに偏らず、ビタミンや食物繊維が豊富な野菜をたくさん食べるようにしましょう。
ゆったりとした服装にする
おなかを締め付ける服装は、腸に負担がかかります。
おなかまわりがゆったりした服装をしましょう。
ストレスを溜めないようにする
ストレスは体に大きく影響します。
忙しい中でも、リラックスする時間を持つようにしましょう。
適度な運動を行う
ウォーキングや軽いジョギングは腸内環境を整えてくれます。
腎臓の不調
腎臓は、体内に不要なアンモニアをろ過して、尿として排出する役割があります。
腎臓の働きが低下すると、ろ過力も弱まり尿として排出できずに体内にアンモニアが残ってしまいます。
この残ったアンモニアは血液に取り込まれて全身を巡り、肺に達して気化され口臭となってしまいます。
この口臭はおしっこのようなアンモニア臭になるのです。
あなたは以下の項目にいくつ当てはまるでしょうか?
- 喫煙している
- 飲酒の習慣がある
- 塩分を摂りすぎている
- 睡眠不足
- 運動不足
- ストレスが溜まっている
これらに当てはまる人は、腎機能が低下している可能性があります。
肝心かなめ、という言葉があるように、腎臓は肝臓と同じく大切な役割をする臓器であり、不調の時も自覚症状がないまま進行していきます。
腎機能を回復させるには、日ごろから以下の対策を意識して実践してみて下さい。
禁煙・禁酒をする
たばこもお酒も体にとっては良くありません。
また体調が不調の時には、たばことお酒が害になりやすいです。
健康のためにも出来れば禁煙・禁酒をしましょう。
タバコの口臭を侮ってはいけない。あなためっちゃ臭いですよ。 アイコスでもかなり臭い。アイコスの口臭の対策方法はこれ!塩分を控えめにする
いつもつけている指輪がきつく感じる、靴がきつい、靴下の跡がなかなか消えないという症状が出ている人は、かなり塩分を摂りすぎている可能性があります。
塩分の摂りすぎは、腎機能を低下させていくだけでなく、高血圧にもつながりますので食事には気を付けてください。
食べ過ぎには注意する
食べ過ぎは内臓に負担がかかりますが、特にタンパク質の食べ過ぎは、体内で発生する毒素の量も増えてしまうので、腎臓への負担が大きくなってしまいます。
タンパク質はさまざまな食品に含まれていますが、米やパンにも含まれていますので食べ過ぎには注意しましょう。
肝臓の不調
肝臓は、内臓の中でもとても重要な役割りをしています。
肝臓は、代謝・解毒・胆汁の分泌という体にとっては大切な働きをしているのですが、この中でも解毒の働きが口臭に関係してくるのです。
肝体内に入ってきた食べ物やアルコールなどを肝臓で分解して解毒され、尿素として排出します。
肝臓の働きが弱ってくると、この解毒が追い付かなくなり体内に残ってしまいます。
体内に残ったものは、アセトアルデヒドやアンモニアなどの臭い成分があり、血液に取り込まれて全身を巡り、肺に達して気化され口臭となるのです。
肝臓は沈黙の臓器とも呼ばれ、調子が悪い時でもなかなか自覚症状が出ないのです。
あなたは以下の項目にいくつ当てはまるでしょうか?
- お酒をたくさん飲む
- タバコを吸う
- 食べ過ぎることが多い
- 深夜に食事をすることが多い
- 脂っこい食事を良く食べる
- 辛いものが好き
- 味付けが濃いものが好き
- 睡眠不足
- 運動不足
- ストレスが多い
- 解熱鎮痛剤・抗生物質を常用している
3つ以上あてあはまることがある場合は、肝臓が弱っていることから口臭がしている可能性があります。
肝臓の不調を改善するには、以下の対策をしっかりと実践していきましょう。
お酒の飲み方を気を付ける
肝臓の不調は、大量のアルコール摂取が大きな原因です。
少しでも体調不良の時には、お酒は控えましょう。
お酒を飲むときは、何かを食べながら飲むなど少しでも肝臓に負担がかからないように飲むようにしましょう。
また週に2日はお酒を飲まない休肝日を設けることも大切です。
タウリンが含まれている食品を食べる
肝臓の働きを助けるのに、タウリンが役立ちます。
タウリンは、体内の有毒成分を体外へ排出する働きがありますので、口臭予防にも効果的です。
タウリンは、しじみ・いか・たこ・ほたて・牡蠣・カツオ・ぶりなどに含まれています。
適度な運動を行う
体内に脂肪がたまっていると、肝臓にも大きな負担をかけてしまいます。
内臓脂肪を燃焼させるためにも、毎日適度な運動をしましょう。
ウォーキング・ジョギング・自転車などの有酸素運動は、体内脂肪の年少に効果的です。
肺から臭う口臭が原因の場合の対策とは?
肺が原因で起こる口臭には、肺自体に原因がある場合と、内臓の不調に原因がある場合があります。
どちらにしても、口臭の原因が内臓の不調からの場合は、生活習慣の改善が重要になります。
症状が進んでいくと自分だけで改善して行くのは難しいため、早めに病院を受診することをオススメします。
肺からくる口臭の原因と対策まとめ
口臭は、私たちの体内からのサインです。
肺からの口臭は、重篤な病気の可能性もあります。
肺の病気は、発がん性物質の摂取が原因です。
タバコは可能であればぜひ禁煙してください。
また肺の病気はなかなか気づきにくいため、激しい咳や血痰がでたり、口臭が普段よりきついな、と感じたらすぐに病院での受診をオススメします。
そして、日ごろから私たちの命を支える臓器をいたわる生活をしていきましょう。
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