膿栓?臭い玉?喉の奥からくるドブ臭い口臭の原因と対策

ドブ臭いと言われた…その口臭の原因は?

喉の奥に何か違和感を感じ、どうにか引っかかりが取れたと思ったら、臭い玉が出てきたという経験は誰でもあるはず。

この臭い玉は口臭の原因にもなるもので、臭い玉がドブ臭さを発している可能性が非常に高いです。

また、別の理由としても膿栓というものが関連している事もあり、これも喉の奥からドブ臭い臭いを発する原因となります。

ここでは、膿栓と臭い玉について解説します。

あなたの口臭は喉が原因?3つのセルフチェック

喉の奥から口臭がするような気がする人は、以下に思い当たることはないでしょうか?

下記内容に該当する数が多いほど、喉から口臭がしている可能性があります。

喉の奥に引っかかる感じがする

喉に何か詰まった感じがするという特徴があります。

これは臭い玉と垢のようなものが喉に引っかかっている可能性が高いです。

つばを飲み込むとき、味に違和感がある

つばを飲み込むとき、変な味がするとか、嫌な臭いがするという特徴があります。

それは口内や喉にある口臭の元と一緒につばを飲み込んでいます。

指に喉をつっこんで嗅ぐと臭い

なんとなく口臭がする気がして、喉に指をつっこんで嗅いでみたら、とても臭い。

それは喉の奥に口臭の原因となるものがあるからです。

喉からくる口臭は病気が原因だった?

喉からくる口臭は、病気が原因になっていることもあります。

主な病気は以下の症状です。

逆流性食道炎による口臭

逆流性食道炎は、胃酸が食道に逆流して食道に炎症が起きる病気です。胃酸が食道を傷つけ、潰瘍やびらんを起こします。

胃から逆流してきた消化不良の食べ物の臭いがしたり、食道の炎症によって細菌が増えていることで口臭になってしまうのです。

胃酸過多の口臭って酸っぱいの?逆流性食道炎におすすめのサプリメントはコチラ!

細菌だらけの痰による口臭

痰は、肺や気管支から分泌している粘液が、病原菌などの細菌を絡めて外に出すために作られたものです。

通常は咳と共に外に出るのですが、痰が粘ついていると喉に溜まってしまうことがあります。

痰が喉に付着すると、そこに細菌が繁殖してしまい、口臭の原因になってしまいます。

喉に近い舌苔(ぜったい)による口臭

舌の糸状乳頭にはたくさんの食べカスや細菌の死骸、剥がれ落ちた口内の角質などが溜まっていて、そこに細菌が繁殖して腐敗臭を発します。

舌の糸状乳頭は角化して白くなり、舌磨きをするとさらに糸状乳頭が傷つき角化が進んでしまうだけでなく傷ついた細胞に細菌が繁殖しやすくなるため、舌に薄い苔状の膜ができてしまいます。

舌苔は舌専用クリーナーで優しく除去

私たちは食事をすると、糸状乳頭に細胞の剥がれたカスや食べカスが付着してしまいます。この舌に付着した食べカスなどのタンパク質を、口内の細菌が食べて発生したのが舌苔です。

また舌苔の細菌はメチルメルカプタンや、卵が腐ったような臭いがする硫化水素など悪臭ガスを発します。舌苔は細菌の塊なので、強烈な口臭の原因になってしまいます。

舌苔を改善しようとして、歯ブラシで舌をゴシゴシ磨くのは厳禁です。

絶対によるドブ臭さの改善方法

舌はとてもデリケートな皮膚です。舌をゴシゴシ磨くと、糸状乳頭を削り取ってしまうことになるので、糸状乳頭が角化してしまい、その角にまた最近が付着してしまいます。これを繰り返すと舌苔が悪化する原因になります。

舌苔を落とすのには、専用の舌ブラシクリーナーを使用します。ゴシゴシこすらなくても、舌クリーナーで優しく舌の奥から手前に引くことを数回すれば、舌は綺麗になります。くれぐれも舌磨きは、ゴシゴシしすぎないようにしてください。

MEMO
殺菌効果のあるマウスウォッシュで口腔ケアをすることもオススメです。

抗菌・殺菌効果のあるマウスウォッシュを歯磨きと併用して使用することで、舌や口の中全体に液がいきわたるので、効率よく口内を清潔に保つことが出来ます。

【舌苔はぜったい阻止!】口臭の元凶となる白い舌の原因と対策【舌苔はぜったい阻止!】口臭の元凶となる白い舌の原因と対策

歯周病によるドブ臭い口臭

歯周病菌は、食べカスやタンパク質を分解し、その際に毒ガスを発します。このガスが歯茎や歯肉に当たると炎症を起こし歯茎から膿が出るようになります。

さらに歯周病は進行すると歯と歯茎の間に歯周ポケットという溝が出来ます。この歯周ポケットに歯石が形成されると細菌が繁殖して、どんどん歯周ポケットが深くなります。

歯周ポケットに溜まった膿は口内が乾燥するとガス化してメチルメルカプタンを発します。このガスの臭いもドブ臭い口臭の原因になってしまうのです。

肝臓からくるドブ臭い口臭

歯周病の人はお酒を飲まない場合や肝炎ウイルスを持っていない場合でも肝炎などの肝機能障害を発症する可能性があります。

NASH(非アルコール性脂肪肝)は、アルコールなしで発症する肝炎で、歯周病菌の一種であるギンギバリス菌が血流に乗って脂肪の多い肝臓にたどり着くと炎症が起き、そこでNASHが進行していくのではないかと推測されています。

後鼻漏(こうびろう)による口臭

後鼻漏とは、本来は鼻の穴の方へ流れる鼻水が、喉に垂れる症状です。

後鼻漏が出るときは、蓄膿症や慢性鼻炎、アレルギー性鼻炎などが原因になっています。

喉の方へ流れた鼻水が多い場合、食道から胃に流れていきます。

鼻水は、水分が少なく粘ついているため喉に付着してしまい、そこに細菌が繁殖するため口臭が発生してしまうのです。

膿汁(のうじゅう)による口臭

膿汁とは、扁桃から分泌される免疫物質に細菌が繁殖した粘液です。

膿汁は、黄色や茶色の粘液で苦く、喉の奥から流れてくるので痰と間違えられることが多いです。

膿汁は臭いが臭く、膿汁の臭いは鼻にも抜けるので、呼吸をした時に自分でも口臭を感じます。

もちろん周囲にも悪臭を放ってしまうのです。

膿栓(臭い玉)による口臭

膿栓は臭い玉とも呼ばれ口臭の代表的存在です。膿汁に食べかすなどの汚れが混ざって固まると、膿栓になります。膿栓は扁桃腺や、舌の根元にある舌扁桃に出来ます。

鼻炎や蓄膿症ではないのに喉から口臭がするようなときは、膿栓が出来ている可能性があります。

外部から細菌やウイルスが侵入してきても扁桃の表面にある腺窩(せんか)・陰窩(いんか)という小さな穴から細菌と戦うために粘液状の免疫物質が発生しており喉を守ってくれています。

この免疫物質と戦った細菌の死骸が混ざったものが膿栓となります。およそ1mmの膿栓の中には、1〜2億個の細菌が密集しています。

膿栓は誰にでも出来る症状なのですが、風邪にかかった時や、免疫力が落ちた時に特に膿栓が出来やすくなります。
臭い玉がないのに臭い?その時に知りたい口臭の原因と口臭対策

喉が原因の口臭対策まとめ

対策その1:喉による口臭は何科に頼ればいい?

歯の治療もきちんとしているし、口臭の原因が喉にあるかもしれない、という場合は病院の耳鼻科を受診してみましょう。耳鼻科系の病気で口臭に関連するものは、扁桃腺炎・蓄膿症・アレルギー性鼻炎・膿汁・膿栓などがあります。

膿栓は自分で綿棒などで取っていると、逆に悪化するケースもあります。きちんとした処置を耳鼻科でしてもらうことをオススメします。

対策その2:毎日続けたい簡単ホームケア「うがい」

膿栓の予防法として、簡単にできるホームケアは、こまめなうがいです。口の中が不衛生な状態が続くと膿栓ができやすくなります。

また膿栓だけでなく、口臭や歯周病の予防にもなりますので、食事の直後には毎回うがいをして、口の中を清潔に保つように心がけましょう。

空気が汚れている時や、ウイルスが蔓延する冬も、うがいを積極的にしていきましょう。殺菌効果のあるイソジンやアズノールを使ってうがいをすると、効果はさらに高まります。うがい薬がない場合は、殺菌効果があるカテキンが入ったお茶でうがいをするのも効果的です。

うがいは喉の左右にある扁桃にうがい水が当たるようにうがいをします。ガラガラと音を立ててうがいをして、喉から痰を絞るように吐き出すと、膿栓や膿汁も除去しやすくなります。

うがいで予防!臭い玉の原因と正しい取り方

喉が原因の口臭まとめ

口臭の原因が喉にある時は、膿栓だけでなくさまざまな病気や炎症の可能性もあります。

喉からの口臭を感じたら、自分で出来るホームケアとして、うがいをすることもとても大切です。

それでも喉に不快感を感じたり、なかなか口臭の改善が見られない場合は、耳鼻科を受診することをオススメします。