銀歯から口臭がするような気がする…といった悩みを持っていないでしょうか?古い銀歯からの口臭は腐敗臭や酸っぱい臭いを感じます。
また銀歯と歯茎の間に炎症が起きていたら、歯周病独特の血生臭い口臭を感じます。
歯科治療はしているのに、なぜこのように銀歯から臭いがしてしまうのでしょう?
目次
銀歯の口臭がホームケアだけじゃ対策不足な4つの理由
歯科治療をした後の銀歯は、そのまま放置され10年以上経っている人もいます。
しかし銀歯の中はどうなっているのかは歯科でないとわからないのです。
ですので、歯科でレントゲンを撮ってもらう必要があるため、いくら自宅で歯磨きをし続けても根本的な口臭ケア対策にはならないのです。
銀歯にこびりついた傷は落ちにくい
銀歯の表面はとても傷がつきやすく、良く見てみると小さな傷が無数にある場合があります。
これは経年劣化に伴い、年数がたつほどに傷が増えていっているのです。
そしてその傷に付着した細菌が銀歯の臭いの原因になっています。
この銀歯の傷に付着した最近は日常レベルの歯磨きブラッシングでは落とすことが難しいです。
銀歯と歯のスキマはケアしにくい
歯科技工の技術は10年前と比べずいぶん向上していますが、銀歯はどんなにぴったり作っても歯茎との兼ね合いもあり、どうしてもミクロ単位では隙間が出来てしまいます。
またそもそも最初からあまり銀歯が合っていなかったり、長年の経年劣化で隙間が作られてしまう場合もあります。
その隙間までは歯ブラシが届きにくいため、隙間に食べかすが溜まり口臭の原因になってしまうのです。
特にかぶせるタイプの銀歯の内側にできてしまった隙間は、目視することも出来ないため、自力では対処不能になります。
使用後の歯間ブラシが臭い!その原因と効果的な対策方法!銀歯自体の消耗は自宅では治せない
銀歯は金属で出来ていますので、性質上さびや変質してしまうというデメリットはあります。
銀歯にさびができてしまうと、銀歯の表面は凸凹になってしまいます。
その部分に汚れがたまりやすくなり、細菌が付着するのです。
そうして変質した銀歯は、金属なので回復は出来ません。
ですので、ブラッシングで汚れを取ったとしても、変質した銀歯にまた汚れがついてしまうため、このサイクルは延々と続いてしまいます。
銀歯を接着しているセメントは自宅で補強できない
銀歯は、セメントと呼ばれる接着剤で歯と接着されています。
しかしこれは接着ではなく、歯茎と銀歯の間をただ埋めている状態なのです。
銀歯はセメントよりも固く、銀歯の下に埋められているセメントは咀嚼・噛みあわせなどによりだんだん壊されていきます。
さらに、セメントは温度変化によっても壊れやすく、唾液に溶け出しやすいのです。
このようにセメントは壊れやい性質があるのですが、一旦壊れてしまったセメントは自分での修復は困難です。
壊れたセメント部分は隙間となってしまいます。
そこへ汚れがたまり細菌が付着しやすくなるので、口臭の原因となってしまうのです。
正直、歯のマニキュアって意味ない?歯を白くする事の本質を知ろう緊急対策!ホームケアで間に合わせる銀歯の口臭まとめ
銀歯が原因となっている口臭は、歯磨きなどで一時的に改善できても、根本的に銀歯を修復できるわけではありません。
とりあえずのホームケアとして気を付けられる対策としては、以下の方法があります。
口臭を放つ歯茎と歯の異常事態10選!その原因と対策とは?基本はうがいを徹底する
歯科に行く時間はないけれど、とりあえず口臭をなんとかしたい!という時には、うがい薬やマウスウォッシュを使ってうがいをしてみましょう。
銀歯に付着した細菌を、ある程度までは落とすことが出来ます。
しかしこの方法では、銀歯にこびりついてしまった汚れは取れないので、一時的な口臭対策にしかなりません。
うがいで予防!臭い玉の原因と正しい取り方歯ブラシや歯みがきの方法を見直す
銀歯が入っている箇所は、もともとプラークコントロールが出来ずに汚れが溜まってしまい、むし歯になってしまった箇所です。
そこに銀歯が入っているのですから、気を付けていなければ、より一層プラークと呼ばれる歯垢や汚れが溜まりやすくなります。
銀歯付近から口臭がしているうということは、銀歯周りの食べかすや汚れを落としきれていない、ということになります。
正しい歯磨き方法で、銀歯の部分はより一層徹底して歯磨きをしていき、口臭トラブルの悪化や進行を抑える必要があります。
フロスは必要!?食べカスを残さない歯磨きの方法歯間ブラシ(デンタルフロス)を使う
銀歯と歯の隙間、銀歯と隣の歯の間にも汚れは溜まりやすいです。
普段歯ブラシだけのお手入れでは、隙間に溜まった汚れを落とすことは難しく、そこから口臭の原因となってしまいます。
歯間部分の汚れを落とすためには、歯間ブラシやデンタルフロスが効果的です。
隙間の狭いところはデンタルフロス、歯と歯の隙間が広いところや、ブリッジのつなぎ部分は歯間ブラシを使うと効果的なので、箇所により使い分けることをオススメします。
デンタルフロスを使っていて、銀歯の部分に引っ掛かりがある、デンタルフロスの糸がすぐに切れてしまうという場合は、銀歯と歯の間に隙間が出来ている可能性があります。
その場合は歯科受診をオススメします。
アイコスでもかなり臭い。アイコスの口臭の対策方法はこれ!なるべく早く歯医者で治す!銀歯の口臭対策
銀歯のトラブルは放っておくと悪化しますが回復はしないため、口臭の改善はしないのです。
緊急時は一時的な口臭対策をしながら、時間を取ってなるべく早く歯医者に行ってプロの施術を受ける必要があります。
銀歯を定期的にチェックしてもらう
銀歯からの臭いを防ぐためには、銀歯と歯の間から再発するむし歯を作らないことも大切です。
むし歯が出来ると空洞になり、そこに汚れがたまって細菌が付着してしまうのです。
過去の治療で銀歯の周りの神経を取っている場合などは、むし歯が進行しても痛みがないため、気付くのが遅れてしまいます。
そのため気付いた時にはかなりむし歯が進行してしまっていて、歯を残せない場合もあります。
そうならないためにも定期的に歯科で受診して、銀歯と歯の隙間にむし歯が出来ていないかチェックしてもらうことが大切です。
歯科の定期検診は、予防歯科の観点からも3~6か月に1回のペースでの歯科受診がオススメです。
PMTC(マウスクリーニング)を定期的にうける
歯科で定期的にクリーニングを受けることで、口内に溜まった汚れを取り除くことが出来ます。
歯科医師や歯科衛生士が、専門の機器を使って歯の隅々まで磨いてくれるPMTC(マウスクリーニング)という施術があります。
PMCTで歯をクリーニングをして綺麗になっても、また汚れは付着してしまいます。
銀歯が入っている場合は、天然の歯よりも汚れがたまりやすいので、定期的なPMTCがとても大切です。
自分では行き届かないところのケアをしてもらうために、歯科にて3~6か月に1回のペースでPMTCを受けることをオススメします。
銀歯をオールセラミックに変える
銀歯よりもオールセラミックの方が歯に汚れが付きにくいです。
オールセラミックは、傷がつきにくく、歯となじみが良いので強力に接着することが出来、むし歯が出来にくくなります。
見た目も色合いが天然の歯に近い仕上がりになりますので、ほかの歯とのバランスも良いため審美歯科でもセラミックが使用されています。
またセラミックは陶器ですので、金属アレルギーの人も安心です。
デメリットとしては保険が適用出来ないという点です。
銀歯は保険が適用されるため1本3000円~5000円ですが、セラミックの場合は自費診療のため高額になります。
ハイブリッドセラミックという陶材の粒子とプラスティック樹脂を混ぜ合わせたセラミック素材の場合30000円~、陶材のみでできたオールセラミックの場合50000円~とコストはかかってしまいます。
しかし体に優しい質感と、長持ちもすることと見た目にも美しいため、選ぶ価値は十分あります。
銀歯が原因の口臭まとめ
虫歯治療をしたからといっても、長く年数がたってしまうと、銀歯は劣化してしまっている可能性があります。
銀歯の中でむし歯や細菌が付着している場合、口臭の原因となってしまいます。
銀歯から口臭がしていると感じたら、すぐに歯科を受診することが大切ですが、日ごろから予防の意味も込めて歯科の定期検診を受診することをオススメします。