口臭は遺伝が原因だった!?口臭と遺伝の関係

口臭で悩んでいる人は、親もそういえば口臭がきついな、と感じたことはなかったでしょうか?

遺伝だとすれば、体質だから治らないかも…と絶望的になりますよね。

基本的に口臭は遺伝することはありません。

しかし、例外もあります。

口臭と遺伝の関係について、どのようなパターンの時に家系で同じような口臭になるのかを見ていきましょう。

口臭は基本的には遺伝しない

親の口臭が不快だと思った経験がある人は多いです。

そして自分に口臭が分かった時、親と同じなのかも、と不安になってしまいますよね。

口臭は基本的には遺伝するものではありません。

基本的に、ということは、例外もいくつかあるのです。

舌の構造は遺伝することがある

舌の構造は遺伝することがあります。

舌の上に溝ができている状態を溝状舌といい、この溝には食事の食べカスや汚れが溜まりやすくなっていて、溝状舌の人は口臭の原因になる舌苔が出来やすくなります。

溝状舌の人は舌のケアをきちんとするようにしましょう。

歯並びも遺伝の影響を受ける

歯並びや下の顎が出ている受け口などは遺伝の影響を受けます。

歯並びが悪いと、咀嚼するときに影響があるだけでなく、全身のバランスが取りにくくなるなどの弊害も出てきます。

歯磨きで磨き残しが出やすくなり口臭の原因になってしまいます。

また顎の成長が十分でないと顎が小さく、歯並びが凸凹になってしまいます。

歯並びが悪いとどうしても歯磨きの磨き残し部分が出来やすくなり、虫歯になりやすかったり、歯周病になりやすかったりして口臭の原因になってしまいます。

歯並びが原因で起こる口臭や口腔内トラブルは、歯科矯正治療を受けることで改善することが出来ます。

同じ生活習慣や食生活を続けると体質が近くなる

家族や夫婦の体質が似てくるのは、同じ生活習慣や同じ食生活を続けていることが要素の1つでもあります。

特に食生活は大きく影響しますので、肉類中心やジャンクフードが多い食生活をしている人は、どうしても体臭がきつくなります。

肉類を多く摂取する人は、悪玉コレステロール値も上がり腸内環境も悪玉菌が増加し悪臭ガスを発するようになります。

家族全員が同じものを食べる場合は、食生活のバランスが悪いと全員老廃物が滞りやすい体になってしまうので、遺伝だけが原因と思い込まずに、生活習慣と食生活を改善していきましょう。

雑な歯磨き、口呼吸などクセが似てしまうことも

環境は体作りや人格形成に大きく影響します。

親が雑な歯磨きをしている場合、子どもも雑な歯磨きを覚えていき習慣化されてしまいます。

親子で虫歯体質、というのは、歯磨きの仕方にも問題があることが多いです。

その結果、両親、子共々が虫歯・歯周病と口腔トラブルが多い家系という印象になってしまうでしょう。

また口呼吸も、喉・鼻・舌の形が影響して起こることが多いのですが、体の部位はDNAレベルで遺伝することが多く、親が口呼吸だと子どもが口呼吸になることは多いです。

口呼吸をすることで口内にダイレクトに空気が入ってしまうので、唾液が蒸発してしまい口内が乾燥します。

口内が乾燥すると細菌が繁殖しやすい状況になってしまい、細菌が発する悪臭ガスが口臭の原因になってしまいます。

また口呼吸をしていると、口臭の原因となる舌苔や膿栓も出来やすくなってしまいます。

口呼吸は百害あって一利なしと言われるように、口臭や体にも大きく影響を与えます。

口呼吸をしていると気づいた時点から意識して鼻呼吸に切り替えるようにしていきましょう。

魚臭症(トリメチルアミン尿症)は遺伝することがある

魚臭症候群(トリメチルアミン尿症)は遺伝することがあります。

これは、摂取した食べ物を体内で消化し肝臓で分解する際発生するトリメチルアミンが、分解されずに体内に残ってしまい、血液に取り込まれて全身を巡り、肺に達した場合は呼気として、汗や尿としても排出されてしまう症状です。

トリメチルアミンは、魚が腐ったような臭いがするため、魚臭症・魚臭症候群とも呼ばれています。

原因としては、肝機能障害の低下と、トリメチルアミンを分解する酵素フラビン含有モノオキシゲナーゼ(FMO)が遺伝的に欠如している、または低活性である場合に起こります。

この場合は魚臭症候群として遺伝する確率があります。

根本的な治療法は見つかっていない

魚臭症候群は、まだ日本でも症例が少ないので根本的な治療法や改善さくは見つかっていません。

女性に多い症状とされているので、女性ホルモンが関係しているのではないか、とも言われています。

魚介類・牛肉・大豆などを避ける食事制限が必要

魚臭症候群は、食生活や生活習慣を変えることで口臭を抑えることが出来ます。

魚臭症候群の原因となるトリメチルアミンの元となる成分のコリン・レシチン・カルニチンが含まれる食べ物を食べないようにしましょう。

コリン・レシチンが含まれる食品

  • ブロッコリー
  • キャベツ
  • 豆類、大豆
  • レバー

トリメチルアミンが含まれる食品

  • 海で取れる魚全般(川魚は若干少なめですが含まれてはいる)
  • タコ
  • イカ
  • カニ

コリンやレシチンはサプリメントにも含有されていることがあります。

魚臭症候群の可能性がある人は、サプリメント購入時に成分表示をきちんと読んでから購入しましょう。

子供の口臭は原因を見極めて対処してあげましょう

子どもの口臭は、原因をきちんと見極めてから対処してあげましょう。

コリンやレシチンは避けた方が良いと言っても、子どもの成長には必要不可欠が成分も含まれているので、過剰に制限する必要はありません。

乳児に起こるメープルシロップ尿症は、メープルシロップのような甘い尿や汗がでる病気です。

治療をしなければ発育障害を起こし死に至る可能性もあります。

子ども、乳幼児の場合は、尿や体臭が病気の発見の手段であることもありますので、きちんと見極めて必要であればすぐに病院を受診するようにしましょう。