牛乳臭い口臭は治せる!原因と対策について

口臭は多くの人が抱えている悩みです。

中でも、牛乳臭い口臭がすることで悩んでいる人は多いです。

牛乳臭い口臭は、チーズやヨーグルト等の乳製品の臭いがする口臭とも表現されることが多いです。

特に強烈な口臭ではないけれど、自分の口から乳製品のような口臭がすることは不快に感じます。

この口臭は女性に多い口臭とされています。

素敵な女性でも、口臭があるとちょっと残念ですが、女性は自分でも自覚している場合、一刻も早く口臭を改善したいと思うでしょう。

牛乳臭い口臭は治せるのでしょうか?またなぜ牛乳臭い口臭がしてしまうのでしょう?
牛乳臭い口臭の原因と対策について、詳しくご紹介していきます。

第一に考えられる原因は歯に残った汚れ

牛乳臭い口臭がする場合、一番考えられる原因は、食べ残しや食べカス、歯垢が歯に付着していないかということです。

どんなに歯磨きを丁寧にしても、歯と歯の隙間や、歯と歯茎の間、ブリッジなどダミーの歯付近には食べ残しや食べカス、歯垢が残ってしまいます。

歯垢1mg中にはおよそ300種類1億個もの細菌が潜んでいます。

歯垢はバイオフィルムと呼ばれる、細菌同士がネバネバした状態でくっついている状態で、細菌の塊なのです。

細菌は食べカスのタンパク質をエサに繁殖していきます。

タンパク質を分解する際に、硫化水素やメチルメルカプタンなどの悪臭ガスを発します。

これが口臭の原因になってしまうのです。

日々の丁寧な歯磨きと歯間ブラシで口臭予防

歯垢はネバネバしているので、さっと雑に歯磨きをしたくらいでは除去することは出来ません
口内に食べ残しや歯垢を出来るだけ残さないようにするためには、日々の歯磨きが大切です。

歯ブラシで丁寧にブラッシングしていきましょう。

歯垢は歯と歯の間に付着しやすいです。

歯磨きは、歯ブラシだけの時の洗浄率は60%ですが、歯間ブラシやデンタルフロスを併用することで洗浄率が90%まで上昇します。

歯ブラシだけではなく、歯間ブラシやデンタルフロスなども併用して、歯と歯の間、歯と歯茎の間などに溜まった歯垢を綺麗に除去していきましょう。

舌苔から発せられる臭い

舌に黄色や白い汚れがある時はありませんか?
口臭の原因の60%は舌苔からしていると言われているほど、舌苔は口臭の原因になります。

舌の表面は、糸状乳頭がびっしりと絨毯のように生えています。

その糸状乳頭に食べカスや剥がれ落ちた細胞などが付着しているため、細菌が繁殖しやすくなってしまいます。

食べカスに含まれるタンパク質が細菌によって分解され、口臭の原因となる揮発性硫黄化合物が発生するのです。

またストレスや緊張などが過度にかかると、自律神経に乱れが生じます。

唾液の分泌は自律神経が司っているため、自律神経に乱れが生じると唾液の分泌量が減少してしまい、口内が乾燥して来ます。

唾液には抗菌・殺菌作用があるため、口内が清潔な唾液で潤っている時は、口内環境は整っています。

しかし、唾液の分泌量が減少して行くと、口内環境は乱れ口内には細菌が繁殖してしまいます。

牛乳でニンニク臭対策!効果はあるが…

口臭と言えばニンニク、というほどニンニクは臭いの代名詞にもなっています。

ニンニク料理やタマネギ料理、ネギ料理を食べた後は口臭が気になりますが、自分で思っているよりニンニクの臭いは強烈な口臭なのです。

ニンニクにはアリインという成分がアリイナーゼというニンニクに含まれる酵素と反応してアリシンに変化します。

このアリシンは油に溶かすと分解して、数種類のジアリルトリスルフィド(DATS)類に変化します。

ジアリルトリスルフィドは揮発性硫黄化合物で、ニンニク特有のニオイ成分でもあります。

アリインはニンニクに含まれる非タンパク性の含硫アミノ酸で、本来は無臭なのですが、ニンニクを切ったりすりおろしたりすることでニンニクの繊維と細胞が壊れてしまい、アリインとアリイナーゼが反応します。

アリイナーゼの作用でアリインは硫黄化合物であるアリシンに変化してしまい、強烈な臭いを発するようになるのです。

ニンニクを食べた後の口臭の原因になるのがアリシンです。

アリシンは、体内でアリル・メチル・スルフィド(AMS)という物質に変化するため、さらにきつい臭いを発するのです。

このアリル・メチル・スルフィドは、尿や便など老廃物として排出されたり、毛穴から汗として排出されたり、胃や腸から血液に取り込まれて全身を巡り、肺に達して気化され呼気となり、きつい口臭となって排出されるものもあります。

このアリル・メチル・スルフィドは、その成分が完全に体内から無くなってしまうまで臭いを発します。

その時間はおよそ16時間続きますので、ニンニクを食べた後は16時間口臭や体臭がしてしまうのです。

体に消化吸収されてしまったニオイ成分は、なるべく早く体外から出ていくように促すことが早道です。

水をたくさん飲んで汗をかく、利尿作用のある緑茶やウーロン茶などを飲んで尿の量を増やす、お風呂で汗を流すなど、体の中にあるニオイ成分を、水分と一緒に体外に排出していきましょう。

ニンニクの口臭対策

ニンニクによる口臭は、体の中から発する口臭になるので、ニンニクの臭い成分が体に吸収されてしまう前に対策をしなければ効果がありません。

ニンニクを食べたらすぐにすると良い対策として、リンゴを食べるというのがあります。

リンゴの皮付近に含まれるポリフェノールがや酵素がに消臭効果があるためです。

ニンニクが体に吸収されてしまった後では効果がないため、食後すぐ30分以内にリンゴを皮ごと食べましょう。

この時、りんごジュースなどの加糖ジュースでは、リンゴの成分が薄まっている可能性があるので、できればリンゴをそのまま食べるか、すりおろしたものを食べましょう。

その他牛乳、緑茶、コーヒー、梅干し、パセリ、レモン、ごま油、ミントなどもニンニクの消臭効果がある食品です。

中でも、ニンニクを食べた後牛乳を飲むと、乳製品に含まれるタンパク質や資質がニンニクの臭い成分のアリシンを包み込み、胃の粘膜にも膜を張ってくれるので若干口臭が緩和されますが、それだけでは口内に牛乳臭も残ってしまいます。

口内にニンニク料理の食べカスが残らないようにすることも大切なので、食後はしっかり歯を磨いたりマウスウォッシュでうがいをして、口内をしっかり洗浄しましょう。

また、口臭対策には舌苔のケアも大切です。

舌の表面には糸状乳頭があり、食べカスやタンパク質が付着しやすくなるため、細菌の温床になってしまいます。

舌に付着した細菌は悪臭ガスを発するので、口臭の原因になってしまいます。

舌苔ケアで舌をゴシゴシこすることは、逆に舌苔を悪化させてしまうのでNGです。

舌ブラシを使用して、舌の奥から手前に優しく引くことを数回繰り返して使用します。

舌の表面はとても繊細なので、ゴシゴシすると糸状乳頭に傷がつき角化してしまい、さらに細菌が繁殖しやすくなってしまうのです。

薬を飲む

ドラッグストアなどには、口臭のための薬であるサクロフィールという市販薬があります。

サクロフィールは、植物の葉緑素であるクロロフィルから作られた銅クロロフィリンナトリウムという成分が、ニオイの原因である成分に働きかけて口臭を抑える薬です。

サクロフィールは、どちらかと言うと胃腸のトラブルで口臭が発生している時に効果があります。

第3類の医薬品ですので、ドラッグストアや通販でも購入することが出来ます。

ブラシで取るのはNG!専用グッズやマウスウォッシュで対策を

舌苔を綺麗にするには、舌ブラシの他に、手軽なマウスウォッシュを使用するのがオススメです。

マウスウォッシュであれば、口内の細かい部分、頬の裏側や舌の糸状乳頭の隙間にも液状なので綺麗に洗浄することが出来ます。

また歯茎に付着した食べカスや歯垢も除去できるので、口内の臭いケアにとても効果的です。

マウスウォッシュは小分けされているものもあり携帯しやすくなっているので、外出先でも手軽に効果的な口臭ケアが出来ます。

ニンニク料理を食べた後は、牛乳だけ飲んでおけば良い、というのではなく、マウスウォッシュを使って口臭ケアはもちろん、口内のケアをしっかりしましょう。

口呼吸はNG!唾液の渇きは臭いの元

口呼吸をしている人は、口臭がしている可能性が高いです。

口呼吸は、口の中に空気が通りやすくなるので、唾液が蒸発して口内が乾燥してしまいます。

唾液には抗菌・殺菌作用があるので、口内の唾液が減ると細菌が繁殖しやすい状況になり、口臭の原因になります。

口呼吸になる原因は、鼻炎・鼻づまりなど鼻の疾患、睡眠時無呼吸症候群などがありますが、楽だからと無意識に口を開けて呼吸をしている人も多いです。

口呼吸をしていないか、以下の項目をチェックしてみましょう。

  • 朝起きた時に喉が痛い
  • いびきをかく
  • 唇が乾燥しやすい
  • 無意識のうちに口が半開きになっている
  • 口角が下がっている
  • 歯並びが悪く前歯が出ている
  • 片方の歯でしか噛まない
  • 食事中も口を開けて食べるので、音を立てて食べる

この中で1つでも当てはまる項目がある人は、口呼吸をしている可能性が高いです。

意識して口呼吸から鼻呼吸に変えていくようにしましょう。

また睡眠中はどうしても口呼吸になりがちです。

寝る前に鼻腔テープを貼ったり、マスクをしたりして、口呼吸にならないような対策をしていきましょう。

細菌増殖や膿栓ができる原因にもなる

口呼吸をしていると、口からダイレクトにウイルスや細菌を取り込んでしまうことになります。

そのため、口内に細菌が繁殖しやすくなります。

また口臭の原因にもなる膿栓が出来る原因にもなります。

外部から侵入してくる細菌やウイルスを撃退するために、扁桃から粘液状の免疫物質が発生します。

免疫物質は細菌やウイルスと戦った後、免疫物質や白血球の死骸と、細菌やウイルスの死骸が混ざり合って膿栓になるのです。

口呼吸によって直接細菌やウイルスが入ってくれば、すぐに喉や扁桃に付着しますので、扁桃からは細菌と戦うために免疫物質もどんどん発生します。

それだけ膿栓の数も増えていくのです。

口呼吸をやめることは、口臭だけでなく膿栓や病気の予防にも繋がります。

意識して、出来るだけ鼻呼吸に切り替えていきましょう。

虫歯や歯周病の可能性もあり

牛乳のような口臭がする場合は、虫歯や歯周病の可能性もあります。

口内に食べ残しや汚れ、歯垢がある場合は、それらがニオイ成分となり牛乳臭の口臭がします。

歯垢は細菌の温床ですので、口臭の原因になるだけでなく、歯垢が48時間経過すると歯石に変化します。

歯石は歯周病の原因になり、歯周病は悪化すると歯茎が腫れ、出血や膿が出てくるようになり、その膿も口臭の原因になってしまうのです。

歯周病の炎症による出血や膿は口内細菌に分解され、さらに悪臭を発するようになります。

虫歯や歯周病の可能性がある人は、歯医者さんできちんと診察してもらうことをオススメします。

虫歯も歯周病も、初期段階では処置も早く簡単に治療できますが、重度になると時間もお金もかなりかかってしまいます。

虫歯がなくても、歯医者さんで定期的に検診を受けることは、口内環境を清潔に保つ上でとても重要です。

3ヶ月〜半年に1度は歯医者さんの定期検診を受けるようにしましょう。

牛乳臭は病気が原因の可能性は低い。こまめなケアを大切に

牛乳臭の口臭は、子供の場合は乳糖不耐症の可能性もありますが、それ以外で病気が原因の可能性は低いです。

牛乳臭の口臭がした場合は、まず口内の汚れを除去するようにしましょう。

歯磨きが雑になっている人は、口内に食べカスや歯垢が溜まっています。

汚れや歯垢は口臭の原因になるだけでなく、虫歯や歯周病の原因になります。

食事をした後はきちんと歯磨きをしましょう。

どうしても歯磨きができない場合は、マウスウォッシュを使ってうがいをするようにしましょう。

口臭を気にせず、心からコミュニケーションが楽しめるようになるためにも、こまめな口腔ケアを意識づけましょう。