デンタルフロスを使ったら血が出てしまって驚いた経験がある人、出血は大丈夫なのだろうか?と心配になりますよね。
でも大丈夫、この出血は心配はいりません。
デンタルフロスを使って歯茎を傷つけてしまったのでは、と心配になる人も多いのですが、多くの場合は、歯と歯の間に炎症が起こっていて、その炎症部分にフロスが触れることで出血してしまうのです。
炎症部分には、すでに血が溜まっています。
これはいわゆる悪い血ですので、フロスが触れることで悪い血を吐き出しているのです。
でもこれは歯と歯の間に炎症があると言う証拠、歯周病なのです。
歯周病の人は口臭にも気を付けなければならないので、きちんとデンタルフロスを使いながらトータルで口腔ケアをしていきましょう。
目次
デンタルフロスとは糸ようじの事
デンタルフロスとは、いわゆる糸ようじの事です。
日本ではあまり浸透していないデンタルフロスですが、アメリカ・ヨーロッパなどではほとんどの人がデンタルフロスを使用しています。
歯ブラシだけで歯磨きをした場合は60%の歯垢除去率ですが、デンタルフロスを使うことで歯垢除去率は80%にまで上昇します。
歯と歯の間や歯周ポケットまできちんとケアできるデンタルフロスは、歯の洗浄にとても効果的なのです。
デンタルフロスを使っていると、初期の虫歯や歯周病などのトラブルの早期発見が出来ます。
歯ブラシだけでは気付きにくい歯と歯の間の感触など、デンタルフロスを使うことでいち早く気付くことが出来るのです。
また口臭の原因となる食べカスや歯垢を除去できるため、口臭予防にもとても効果的です。
デンタルフロスで出血するなら今一度使用方法を確認しよう
デンタルフロスを使い始めのころは、特に出血することが多いです。
数日したら出血は止まることが多いのですが、今一度使用方法を確認しましょう。
糸巻きタイプのデンタルフロスも、ホルダータイプうのデンタルフロスも、基本的な使用方法は歯と歯の間にフロスを差し込み、歯の表面をこするように動かします。
何度か繰り返すことで歯と歯の間、根元部分まで綺麗になっていきます。
歯に詰まったものを取ろうと無理に動かしたり、フロスを歯間に強く差し込み過ぎたりすると歯茎を傷めてしまいます。
またフロスを外す時も、無理やり上に抜き取るのではなく、優しくゆっくり動かすか、糸巻きタイプを使用して横からフロスを引き抜くようにします。
デンタルフロスは、1回ごと取り換えて使います。
使用後、一見きれいに見えてもフロスには雑菌が付いていますので、もったいないと感じても再利用せず毎回取り換えましょう。
何度か繰り返して使えるデンタルフロスもありますが、使用説明書を読んで清潔に使いましょう。
デンタルフロスをして血だらけになっても心配はいらない
デンタルフロスを使用した時、フロスや歯茎が血だらけになったとしても基本は心配いりません。
デンタルフロスを使って出血する時は、フロスで歯茎を傷めているからではなく、日常の歯磨きで口内に残ってしまった歯垢が原因で、歯と歯の間に炎症が起きているからです。
炎症で歯茎に溜まった悪い血が、デンタルフロスで刺激されて排出されていることからの出血なので、数日すると出血は治まってきます。
デンタルフロスで歯茎が痛いのは炎症している証
デンタルフロスを使用した時に歯茎が痛い時は、歯茎が炎症を起こしている証拠です。
この時歯茎は赤く腫れて、歯周病の一種である歯肉炎を起こしています。
歯周病は、歯と歯の間に溜まった歯垢が原因で起こる症状です。
歯磨きできちんと歯垢が除去できていないと、歯垢に細菌が繁殖して毒素を出すため、歯茎が炎症を起こすのです。
炎症をおこした歯茎は赤く腫れ、出血をすることもあります。
デンタルフロス後に出る血は生臭い
デンタルフロスを使った後に出る血は生臭いニオイがします。
血なまぐさい出血がある時は歯肉炎・歯周病の可能性が高く、歯周病菌が出す毒素で細胞が傷ついて膿が出ています。
この膿からはメチルメルカプタンなどの強烈な悪臭がしています。
この悪臭と血が混ざり、生臭い臭いの出血があるのです。
歯茎からの出血を抑える方法
歯茎からの出血のほとんどは歯肉炎・歯周病が原因です。
歯周病は歯の周りに起きる病気で、歯周病菌によって起きる感染症です。
歯肉が赤く腫れたり出血したりする段階から、症状が進むと歯を支えている歯槽骨まで感染が進み、歯周組織が破壊されていき最悪の場合は歯を失う可能性もある病気です。
歯茎からの出血は歯周病の改善をしていくことが必須ですが、まずは自宅で出血を抑えていく方法をご紹介します。
歯ブラシで歯茎をマッサージする
硬さが柔らかめの歯ブラシで歯と歯茎をマッサージするように優しく磨きます。
すぐには血は止まりませんが、2~3週間すると徐々に出血が止まってきます。
硬い歯ブラシでゴシゴシマッサージすると、歯茎に傷がついて出血が増えてしまいますので、柔らかめの歯ブラシでマッサージしましょう。
刺激の強い歯磨き粉などは使わない
歯茎から出血がある時は、清涼感が強い歯磨き粉を使うと刺激強すぎます。
歯茎に炎症がある時は使わないようにしましょう。
殺菌作用のある歯磨き粉を使用する
歯茎から出血がある時は、殺菌作用のある歯磨き粉を使って歯磨きしましょう。
泡立ちが少ないジェル状の歯磨き粉は、摩擦が減りマッサージ効果も得られ、殺菌効果で歯茎の出血が抑えられます。
歯茎から血が出る時は口臭が強烈
歯茎から血が出ている時は口臭が強烈で、歯周病の症状が出ているサインです。
デンタルフロスを使って歯と歯の間を掃除することは、口臭の原因となる歯垢を取り除くことが出来ます。
日ごろから口臭ケアにも気を配りながら、口内を清潔に保つようにしましょう。