口臭を改善したいと思っている時に、自分の歯を見てみたら歯に歯石がついている、これをクリーニングしたら口臭が改善されるのでは?と思いますよね。
歯のクリーニングは、口臭改善にとても効果があるのです。
口臭の最大の原因ともいえる歯石が歯についている状態では、口内環境は悪化するばかりです。
歯石を除去する方法など詳しく見ていきましょう。
目次
歯医者のクリーニングで口臭の原因を歯垢・歯石を除去しよう!
歯石は口臭の原因になってしまいます。
歯に付いた口の中の細菌や細菌が出した老廃物が歯垢で、歯垢と唾液中のカルシウム・リンなどが結合して石のように固まると歯石になります。
歯垢が48時間経過すると歯石になります。
歯医者さんで歯石をクリーニングして、口臭がしない歯を目指しましょう。
歯医者でのクリーニングで口臭の対策になる理由とメリット
歯石は、ぼこぼこと穴が空いた軽石のような形状をしています。
歯石にはまた歯垢が付きやすくなり、その細菌がさらなる歯石になるので、歯石がどんどん大きくなっていくのです。
つまり歯石は細菌の温床なのです。
細菌が硫化水素やメチルメルカプタンという悪臭ガスを発します。
このガスが口臭の原因になってしまいます。
これはタマネギや卵が腐ったような臭いで、かなりの悪臭です。
歯にこびりついてしまった歯石を自分で取り除くことはとても難しいです。
通販などで歯石取り用のスケーリング機材などが売られていますが、歯科の専門知識がない人が自力で歯石を取ることは歯や歯茎を傷つけることになりとても危険です。
歯科では歯石を取った後、歯の表面のざらざら部分を磨いて歯石が歯石がつきにくくなるように処置しています。
仮に自宅で歯石が取れたとしても、この磨く処置まですることは不可能なのです。
歯科で特殊な機械を使い、プロの技術で取ってもらうことで歯石を綺麗に除去できます。
口臭の原因になる歯垢・歯石が除去できる
歯に歯石が付くと、歯の表面がざらざらして更に歯垢が付きやすくなります。
歯石の上の歯垢は歯磨きでは除去しにくいのと、歯と歯の間についた歯石はとてもやっかいです。
どんどん付着していく歯垢にも、細菌が繁殖して悪臭ガスを発するので口臭の原因になります。
口臭の原因になる歯垢・歯石をしっかり除去することが重要です。
口臭の原因になる歯茎の病気、出血や腫れを起こす歯槽膿漏を予防
歯石は、歯と歯茎の境目から出来ていきます。
歯槽膿漏は歯茎の出血や腫れを引き起こします。
まず歯石が歯茎を刺激することで、歯茎が出血しやすくなります。
歯石は体にとっては異物なので、防御反応として白血球などの免疫物質が歯石に付いた細菌と戦っています。
その反応で歯茎は血流が激しくなって腫れてしまい、白血球や細菌の死骸が膿となります。
この膿も口臭の原因になります。
歯槽膿漏になると歯茎がぶよぶよになり下がってきて、歯周ポケットからも膿が出てきて口臭がきつくなります。
重度の歯周病・歯槽膿漏にならないためにも、初期の段階で歯石を除去することがとても重要です。
口臭の原因になる歯周病予防
歯石には歯周病菌も多く含まれています。
歯周病は、歯周病菌が発する毒ガスが歯肉に当たり、歯肉・歯茎が炎症を起こしたり、歯槽骨が下がってしまう病気です。
日本人の80%が歯周病患者と言われています。
歯周病菌の発する毒ガスは口臭の原因にもなりますが、歯周病が悪化すると歯槽骨がどんどん溶けてしまい最悪の場合歯を失うこともあります。
歯石を除去することで、歯周病や口臭の予防になるのです。
歯の着色汚れの除去
歯石は淡い黄色や茶色がかった色をしています。
歯石が歯の表面を覆ってしまうと、歯全体が黄色や茶色がかってしまい、全体的にくすんでしまいます。
歯石を除去すると、歯本来の白さを取り戻すことが出来ます。
虫歯の予防、早期発見につながる
歯石が出来ると、歯石に歯垢がつきやすくなるため口内で細菌が増殖します。
歯垢は細菌の塊です。
歯垢の中には虫歯の原因になる虫歯菌も多数存在します。
虫歯菌は歯の表面を溶かしながら歯に穴をあけていきます。
少量の歯垢でも、口の中に長時間あればどんどん細菌は繁殖していきます。
歯石クリーニングをすることは、虫歯の原因となる歯垢もきれいに洗浄されるため、虫歯予防と虫歯の早期発見につながる適切なケアをするいことが出来ます。
歯医者で行うクリーニングについて
歯茎の上の柔らかい歯石は比較的簡単に摂ることが出来ます。
歯石は柔らかい状態で取れた方が痛みもなく負担も少ないです。
歯周ポケットの深さによって歯石が形成される量も違いますが、歯周ポケット内の歯石はとても固く出血もあります。
出血等の炎症がひどい時は、炎症が改善した後麻酔をして歯石クリーニングをします。
保険適用のクリーニング
保険適用の歯科クリーニングでは、歯石除去のみ行います。
歯石が歯周ポケットの中に出来ると、炎症が起きて重度の歯周病へ進行する可能性があるため、歯石除去は保険診療の範囲内でも治療できます。
炎症の治療のための診療が保険診療なので、予防歯科のためのトータルケアに保険診療は適用されません。
保険適用外の自費治療のクリーニングの種類
歯医者さんでは、保険適用以外の自費治療の歯のクリーニングがあります。
口の中の状態によって、よりディープな歯のクリーニングを希望する時は、自費治療のクリーニングを受ける人も多くなってきました。
歯の表面に付着した細菌の塊や、茶渋・タバコのヤニなどの着色もジェット水流で落とすことが出来ます。
歯科によってはジェットクリーニングとも呼ばれています。
超音波を使った歯石除去スケーリング、デンタルフロスや歯間ブラシを使った洗浄、ブラシやゴム製の器具を使って歯の表面を研磨する、歯間・歯と歯茎の間までもすみずみまできれいに仕上げて、フッ素ペーストを添付する歯のパーフェクトケアをしていきます。
一例として以下のような流れです。
- 歯垢(プラーク)の染め出し
- 歯石除去スケーリング
- エアフロークリーニング
- PMTC
- トリートメント、フッ素ペースト添付
PMTCを受けるメリットは多く、虫歯や歯周病予防だけでなく、歯の美しさも高まります。
また口腔内の異常を早期偏見出来るので適切な処置が行えます。
歯磨きが苦手な人や歯磨きをすることが困難な人にもPMTCの施術はオススメです。
歯医者にかかる期間
歯のクリーニングで歯医者にかかる時間は、保険診療の歯科治療とは違い制限がないのである程度の融通は利きます。
自費診療の場合はおよそ1時間程度です。
汚れがひどい場合やひどい歯石除去の場合は、複数回に分けて行う場合もあります。
歯科によってはクイックメニューとして何度か通院するための30分コースでの料金設定をしているところもありますので、ニーズによって選んでみると良いでしょう。
また1度クリーニングすれば一生安心というわけではないので、3か月~半年に1度は定期的な歯のクリーニングを受けることをオススメします。
クリーニングの費用の相場
歯科で行われるクリーニングは自費診療になるので、歯科によって値段の幅があります。
およその目安としては、エアフロークリーニングは4,000~6,000円程度、PMTCは15,000~20,000円という所が多いです。
歯科は技術が重要なので値段でなく、クリーニングの評判が良く自分のニーズに合った歯科を選ぶようにしましょう。
クリーニングは痛い。
歯石が固くなる前に定期的に通いましょう。
歯石は付着してすぐの時は、スケーリングですぐに除去できるため痛みも少ないですが、時間がたつにつれてどんどん固く厚くなった歯石は、クリーニングする時に痛みが出ます。
歯石が付いて炎症が起こると歯茎が下がり、歯の表面より柔らかい象牙質の部分が見えてきます。
象牙質には象牙細管という神経と繋がっている部分があり、歯石除去の時は象牙細管が刺激されるため痛みを感じるのです。
痛みを感じるときは麻酔をしてクリーニングをしますが、歯石が固くなってしまう前に定期的に歯医者さんで歯石クリーニングをしてもらいましょう。
ホワイトニングとクリーニングは違う
クリーニングは、歯の表面に付着した歯垢や歯石を取り除く歯のお掃除です。
白い歯への意識が高まっている中、審美歯科でホワイトニングの施術を受ける人も増えてきました。
ホワイトニングとは歯の漂白なので、クリーニングとは全く違います。
ホワイトニングは、歯科でする方法と、歯科で購入したキットを持ち帰って自宅でする方法があります。
過酸化水素やホウ酸を使って漂白していき、必要に応じてレーザーや光を当てていきます。
神経がある歯の場合と神経がない歯の場合で方法は違いますが、通常3~4回の施術で歯が白くなります。
費用は歯科により異なりますが、30,000~50,000円程度です。
この過酸化尿素は低刺激で、口の中の唾液と体温によって3.6%の過酸化水素と尿素に分解されてホワイトニング効果を発揮します。
効果は個人差がありますが、1~2段階白さがアップします。
費用は歯科により異なりますが、7,500~10,000円程度です。
クリーニングで防げない口臭も
口臭には様々な原因があるため、歯石クリーニングで口臭のすべての原因を解決できるわけではありません。
口臭には胃や腸などの内臓疾患が原因の口臭もあるため、その場合は歯のクリーニングでは改善することは難しいです。
口の中に原因がある口臭の場合は、歯のクリーニングをすることはとても有効です。
自宅で出来る口臭を防ぐクリーニングの方法
自宅で行う歯磨きは歯石を落とせるわけではないけれど、歯石が付着することを予防することは出来ます。
歯磨きで歯垢をしっかり除去しましょう。
それには正しい歯磨きをすることが重要です。
- かたさはふつう~かため、大きさは前歯2本分ほどのサイズの歯ブラシを用意する。
- 歯に垂直に歯ブラシをあてて、小刻みに動かしながら磨く
- 歯と歯茎の境目は、歯ブラシを斜めにあてて丁寧に磨く
- 歯間ブラシ・デンタルフロスも併用する
最低でも朝・晩の歯磨きは必須ですが、可能であれば毎食後に歯磨きをするようにしましょう。
歯石は付着してしまったら自力で除去することは難しいですが、歯垢は歯ブラシで落とせます。
意識的に歯磨きをして歯石を付きづらくするようにしましょう。
また睡眠中は口内に細菌が繁殖していますので、朝起きてすぐに歯を磨くようにしましょう。
歯間ブラシや、デンタルブラシを使用する
歯ブラシだけで歯磨きする場合、歯垢除去率は60%なのですが、歯間ブラシやデンタルブラシを併用することで、歯垢の除去率は80%にまで上がります。
予防歯科先進国のスウェーデンでは歯間ブラシやデンタルフロスは必須アイテムです。
虫歯や歯周病は、ほとんどの場合が歯と歯の間から進行します。
歯間ブラシやデンタルフロスを使用することで、歯と歯の間に溜まった食べカスや歯垢を除去することが出来ます。
歯間ブラシの使い方
歯間ブラシは、歯と歯の間それぞれの面をこすりながら磨きます。
隣同士の歯の表面をすべて磨いていくようなイメージでしっかり磨きます。
歯間ブラシは歯ブラシの前に使うとより効果的です。
デンタルフロスの使い方
デンタルフロスをぴんとはって、左右にひきながらゆっくりと歯と歯の間に入れていきます。
抜くときはゆっくりと引き上げましょう。
歯の接触が強くてなかなかフロスが抜けない場合は、横方向に抜き取ります。
虫歯や歯周病のリスクを減らすためにも、歯ブラシだけでなく歯間ブラシやデンタルブラシを使用しましょう。
タフトブラシを使用する
奥歯や親知らずなど歯ブラシでは磨きにくい箇所は、ピンポイントで磨くことが出来るタフトブラシを使うことも磨き残しを防ぐケアとしてオススメです。
タフトブラシは毛束が一つの小さな歯ブラシなので、歯の重なり合った場所や隙間や奥まで届くため、すみずみまで磨くことが出来ます。
歯の矯正器具を使用している場合も、器具と歯の隙間など汚れが溜まりやすい場所を綺麗に洗浄することが出来ます。
クリーニング効果の高い歯磨き粉を使う
歯磨きは、虫歯予防・歯周病予防・着色除去などいろいろな目的で行っています。
歯磨きで毎日使う歯磨き粉もクリーニング効果がより高いものを使うことは、日々のケアとしてとても大切です。
歯磨き粉は低発砲の物で多くつけすぎないようにしましょう。
虫歯予防・歯周病予防・知覚過敏の緩和が同時に出来る歯磨き粉だと、毎回の歯磨きでかなりの効果があります。
歯科専売品は、市販の物より内容成分が高濃度で配合されていますので、歯科専売品の歯磨き粉を使うこともオススメです。
マウスウォッシュを使用する
歯磨きのあと、マウスウォッシュを使用してうがいをすることも歯石を付きにくくすることに効果があります。
殺菌効果のあるマウスウォッシュであれば、歯ブラシで届きにくい部分にも液体なので入り込んで、口の中全体を殺菌してくれます。
歯磨きと併用してマウスウォッシュで日々の口腔ケアをしっかりしていきましょう。
頑固な歯石には日々のクリーニングと歯医者でクリーニングがおすすめ
頑固な歯石は自力で除去することは難しいです。
歯医者で定期的に歯石クリーニングをしてもらうと、歯石による口臭を予防できるだけでなく、口内環境が整ってくるので歯周病などのトラブルも防ぐことが出来ます。
歯石が出来てしまうと、また歯垢が付着してさらに歯石になるという負のスパイラルに陥ります。
歯石が出来てしまっている場合は、歯医者さんで歯石クリーニングをしてもらいましょう。